前髪の持つ印象を自分の印象作りに利用しよう!

最近では髪型アレンジに関心を持っている男性が増えていると、取材先のヘアサロンでよく耳にします。「下ろしても、上げてもいいようなヘアにしたいんですよね」とオーダーされるそうです。

今回のテーマでもある前髪に関していうと、「下ろす」「上げる」というのはアレンジの基本形。ですが、これだけでは印象論的には入り口に過ぎません。例えば、下ろす前髪であっても、どれだけおでこを隠すかによって与える印象は違うし、上げた前髪でも七三なのか、オールバックなのかで随分変わってきます。よく男性は「顔を出せ」「おでこを出せ」「そうでないとの清潔な印象を与えられないぞ」と言われます。みなさんも言われた経験があるのでは?
 
男性だって前髪を変えれば印象は大きく変化します。

男性だって前髪を変えれば印象は大きく変化します。


しかし、男性の顔は肌色の面積が大きいほど清潔感が出るわけではありません。ボウズヘアはすっきり顔が出ているのに「イカつい」「コワい」という印象を抱かせるのが何よりの証拠。オールバックも同じ。その印象を緩和させるためにヒゲを上手に活用する方もいるぐらいです。つまり顔は出すぎてしまうと印象的には良くなく、実は髪のフォルムが人の印象に大きな影響を与えているということなのです。

話が長々としてしまいましたが、早速本題に入りましょう。今回は、「サイド流し」、「センターパート」、「七三分け」という、今、誰もがやりたがる3パターンの前髪で印象を解説したいと思います。
 

メンズの髪型チェンジの印象学1:サイド流し

横流しPHメイン

正面からの「サイド流し」


つむじからの生えグセに合わせて作るのが前髪のサイド流し。横にカーブしながら前髪を下ろすというデザインは、印象を柔らかくしたり、人柄を気さくに見せたりする効果があります。

なぜそう感じるかというと、横の動きがポイントです。ものの形や人間の体型などを想像すると分かりやすいのですが、横の動きには印象的に「安定さ」を与える力があるのです。安定とは安心。安心があれば警戒心を抱かせません。サイド流しが好感度高めと言われるのも、これが理由になっているわけです。
 
横流しPHサブ1

左前から


さらに、安定感があるからこそ、どんな顔型にもマッチしやすいという特徴もあります。もちろんトップやサイドの動きよって変わってきますが、前髪をサイドに流すと、毛流れが斜めに落ちてくるので、丸顔やベース顔といった横長の顔に対しては縦の動きを引き出し、面長や逆三角形といった縦長の顔に対しては横の動きを引き出すという効果を持っています。

つまり、どんな顔型でもバランスを良くしてくれるわけです。もし今、お手元にメンズのヘアカタログがあるなら開いてみてください。おそらく8割ぐらいはサイド流しの前髪になっているはずです。安定とは、悪い言い方をすれば無難。だからこそ、学生や社会人でも取り入れることができ、TPOにも対応できるのです。この前髪で「場をわきまえろ!」とは言われません。
 
横流しPHサブ2

右前から


しかしながら注意点もあります。写真では右目の上にすき間がありますが、これがなかったら、髪がベタッと見えるため、清潔感が格段に減少します。逆に、これがあることによって清潔感が保たれていると言ってもいいでしょう。また、このすき間がないと幼く見えてしまいます。大人っぽく見せるテクとしても機能しているのです。

さらにもう一つの注意点として、毛先が目にかかっていたらどうでしょう? これもやはりうっとうしい印象を与えるので、目にかけないことですっきり見せることができるわけです。
 

メンズの髪型チェンジの印象学2:センターパート

センターパートPHメイン

正面からの「センターパート」


前髪を中心から分けたスタイルがセンターパート。このヘアには洗いざらしのイメージがあることから「ナチュラルさ」「自然体」といった印象を与えることが可能です。また、おでこの真ん中から約3分の1程度が見えることで、サイド流しのときの「なんとなく重い感じ」がすっきりと解消され、明るく、爽やかな印象を与えることにつながっていきます。
 
センターパートPHサブ1

左前から


ただし、センターパートはおでこに槍の先端のような形を作り、さらには真ん中で毛流れが左右に分かれるため、おでこと頭頂部の距離感をグッと縮めてしまうデメリットも。気をつけないと「この人、髪の毛薄いのかな?」と相手に妙な想像をさせてしまいます。そう思わせないために、写真のようにトップにある程度のボリュームを作ったり、動きを出したりすることが必須となります。
 
センターパートPHサブ2

右前から


また、前髪の長さにもポイントがあり、短すぎると子供っぽさが出てしまいます。長さは目にかかるくらいがベスト。それより長い場合は左右に分けてごまかせるため、この点において大変便利な髪型ともいえるでしょう。センターパートとサイド流しは与える印象が似ています。が、前者のほうが作り込み感が少ない分、やや大人っぽい印象を与えるデザインではないでしょうか。
 

メンズの髪型チェンジの印象学3:七三分け

七三ヘアPHメイン

正面からの「七三ヘア」


七三ヘアというと、お堅い印象を与えがち。それは髪型が一つのかたまりとしてカッチリ決まっているから。しかし、同じ前髪を上げるパターンのオールバックよりも穏やかに見えるのはサイド流しのときに触れたとおり、髪が横へと動いてソフトなイメージを醸し出しているからです。

とはいえ、サイド流しやセンターパートよりも、確実にシャープで男らしい印象を与えます。理由は単純で、おでこを出しているから。おでこを出すと、前髪を下ろしていたときに存在していた目元近くの陰影効果がなくなります。すると、目元の影によって強調されていた黒目の印象が薄らぎ、変わって肌色と同化する白目部分が引き立ち、顔をきつく見せてしまうのです。黒目の大きい人は優しく見える、眉毛の薄い人は怖く見える、それが髪型でも起きているわけです。
 
七三ヘアPHサブ1

左前から


こう書くと、前髪を上げないほうがいいと思う人がいるかも知れません。そうではなく、前髪を上げることは自分を貧弱に見せない方法の一つなのです。それに、七三分けは毛流れが横に動いているので、それほど怖い印象は与えません。男らしく見せるちょうど良いバランスを保っているからこそ、紳士のヘアスタイルなのです。

会議でどうしても通したい案件、取引先との最後の詰めの段階などで、相手に意気込みを伝えるときに七三ヘアにスタイリングしてみてはどうでしょうか?
 
七三ヘアPHサブ2

右前から


また、このヘアスタイルについて忘れてはいけないことがあります。それは「必ずツヤ出しのスタイリング剤を使う」こと。ツヤの出ないタイプを使用すると、パサついて一気に老け込んで見えてしまいます。七三スタイルのキレ味をツヤ系整髪剤でアシストしてください。
 

総論として

前髪のサイド流しは「気さくな人」「取っつきやすい人」と見られたいときにオススメなデザイン。センターパートは、トップに動きやボリュームを作るという前提で、「自然体」や「爽快」な印象を与えることができる。七三ヘアは「貧弱に見られたくない」ときに使うと効果的というわけです。

前髪の持つ印象を利用して、ケースバイケースで髪型を変えてほしいと思います。今は心理学を参考にした人間関係本や成功本などが人気を集めています。髪型も心理学を応用できる分野だと思うので、ヘアデザインの持つ印象を知って、自分自身に生かしてください。

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