北陸新幹線に使用される車両
長野以遠を走る列車は、すべてE7系(JR東日本所属)、W7系(JR西日本所属)12両編成である。上越妙高~金沢はJR西日本の路線だが、「かがやき」は上越妙高には停車しない関係もあって、JR東日本とJR西日本の乗務員の交代は長野で行われる。
E7系とW7系は、ほぼ同様の車両で12両編成。日本の伝統工芸である銅器や象嵌(ぞうがん)の銅色と沿線の空の青さをモチーフに、伝統と未来的なイメージの融合を表現し、アイボリーホワイトは日本的気品や落ち着きを表現したとしている。
北陸新幹線 普通車
金沢寄りから12号車、11号車の順で東京寄りが1号車となる。1号車から10号車までは普通車で、通路をはさんで2人掛けと3人掛けの座席が並ぶ。格子柄をあしらい赤みを帯びたシートは、色彩豊かで明るく落ち着きのある雰囲気だ。窓際席のみならず、すべての座席に電源コンセントを設置したので、パソコンやタブレットなどの利用者には喜ばれよう。但し、数多いトンネル内では「圏外」になるので、インターネットの利用は駅周辺など一定の区間に限られる。また、シート通路寄り上方のつかみ用取っ手には座席番号の点字表記が付けられ、視覚障害者への配慮がなされている。
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北陸新幹線 グリーン車
11号車のグリーン車は、ダークブルー系でまとめ、「様式美の和」をテーマに、伝統的な意匠とモダンな感覚を組み合わせた上質な空間としている。読書灯を内蔵したシート、ドリンクホルダーなど普通車にはない設備もあり、ゆりかごのように動作する背もたれと座面が連動するシートは心地よい。
北陸新幹線 グランクラス
12号車は最高級の車両「グランクラス」で、東北新幹線「はやぶさ」用E5系以来、JR東日本の新幹線車両には必ず連結されるようになった。デッキには布地の質感をイメージさせるパネルを配し、ランクの高い客室へのエントランスにふさわしい。基本は、E5系と同じ電動リクライニングする本革シートだが、これまでの利用客の意見や感想を参考にマイナーチェンジを行い、さらに充実した仕様となっている。
長野新幹線「あさま」として使用されていたときは、利用時間が短いこともあって食事などのサービスはなかったが、金沢開業にあたり、いよいよ本格的なサービスが始まる。
和軽食は、東京発と金沢発ではメニューが異なり、往復乗車しても同じものが出てこないよう工夫している。「加賀棒茶と能登大納言」といった沿線名物の茶菓子、沿線ゆかりの酒類も用意する。
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