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「年の差婚」に見る、男女の見解の違い

三船美佳・高橋ジョージ夫妻の離婚問題が勃発した。年の差婚にまつわる問題点は、同世代夫婦と違って何が大きいのか。男性が年上の場合と、女性が年上の場合、何がどう違ってくるのか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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「年の差婚」をどう見るか

タレントの三船美佳さんとロックバンド虎舞竜の高橋ジョージさんが離婚を巡って裁判沙汰になっているようだ。24歳の年の差婚、しかも美佳さんが結婚したのは16歳になったばかりだった。16年間の結婚生活の間に、夫婦に何があったかはわからない。他人が詮索することでもないだろう。

年の差婚

夫婦の問題は2人にしかわからないけれど

もしこれが40歳と64歳での結婚だったらどうなのだろう、とふと思う。同じ24歳の年の差があっても、16歳と40歳というほど違和感はない。

16歳の高校生が結婚して妻になり、22歳で母になり、彼女は急速に大人になっていった。40歳の男が56歳になるまでの16年とは成長のスピードが違うのだ。彼女はあっという間に大人になり、あっけなく夫を抜き去っていたのではないだろうか。


だんだん子どもっぽくなっていく年上夫

23歳のとき、37歳の男性と結婚したトモコさん(46歳)は、23年の結婚生活につい最近、終止符を打ったばかり。下の子が成人になるのを待って離婚を切り出した。

夫からみれば「青天の霹靂」だったらしい。だが、トモコさんは、ずっと以前から離婚を考えていた。「結婚するときは、確かに彼が大人に見えた。社会に出たばかりの私に、いろんなことを教えてくれた。だけどその後、確かにだんだん立場が逆転していきましたね」。

トモコさんは、結婚後も仕事を続けた。27歳で第一子を、続けて年子で第二子をもうけた。それでも仕事はやめなかった。社会とどうしてもつながっていたかったからだ。それは夫の「教え」でもあった。

「家庭と仕事を両立させている女性は素敵だというのが彼の言い分だったんですよ。それを鵜呑みにしたわけじゃないけど、私も仕事は続けていたかったから、辞めるという選択肢はなかった。それなのに、私が30歳くらいのときかなあ、子どもふたり抱えて仕事も続けて、こっちは大変な思いをしているのに、夫が『オレのことを第一に考えてくれていない』と拗ねるように言い出して……。そのとき、あれ、言ってることが違うじゃないと疑問をもったんです」

大人ふたりで子どもふたりを育てていくのではなく、トモコさんひとりで3人の子の面倒をみている感覚だったそうだ。

「14歳下の妻を母親のように思っているんだなと失望しました。年上の頼れる男性と結婚したと思っていたけど、特に子どもが生まれてからは、夫のほうが子どもっぽくなっていった。一方で、自分が年上だと思うから、ときどき私に説教したがるんだけど、それは今で言うモラハラなのかもしれませんね。ただ、私は彼の『自分が大事にされていない』という思いからくる焦燥感だと思っています」

同世代であれ年下であれ、男にとって結婚すれば「妻は、母みたいなもの」なのだろうか。身の回りのことも自身の精神的ケアも妻任せ。結果、男は精神的な成長を止め、女は包容力を増して、すごいスピードで大人になっていく。

以前だったら素直に聞けた夫の「小言」も、自分を揶揄するものだととらえるようになるだろう。すでに精神的に夫より大人になってしまっているのだから。
夫はそこに気づかない、いや、気づけない。

>>年上妻が抱える、諦念に似た覚悟
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