株主優待/3月権利確定のおすすめ株主優待銘柄

福の神特選3月優待銘柄、月額課金サービスのPCデポ

3月権利確定の株主優待銘柄は、1年間で最大の650銘柄です。この中から、中・長期的な成長が見込めそうな銘柄を、相場の福の神こと藤本が厳選します。今回は、神奈川県が地盤のパソコン販売店のピーシーデポコーポレーションをご紹介致します。

藤本 誠之

執筆者:藤本 誠之

株式ガイド

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株主優待バカになるな!

元棋士の桐谷広人さんがテレビ番組で、ほぼ生活費ゼロで株主優待のみで生活する姿が放映されてから、非常に株主優待の人気が高まっています。例えば、株主優待で人気の有る日本マクドナルドホールディングス<2702>(東証ジャスダック)などは、中国期限切れ鶏肉問題、相次ぐ異物混入問題などで売上高が急減、赤字に転落しているにも関わらず、株価は直近の高値からは下げていますが、「100円マック」などで急成長・高収益だった頃よりもまだ高い状態です。

また年間4万円相当の株主優待で人気の外食大手のコロワイド<7616>(東証1部)は、株価収益率(PER)が約353倍と、東証1部平均の16.6倍の20倍以上も割高になっているほどです。まさに「株主優待バブル」とも言うべき状態です。

本来、株式投資の目的はお金を儲けるために行うので、どんなに魅力的な株主優待であったとしても、その価値以上に株価が下落してしまっては、意味がありません。あくまで、株主優待は「おまけ」であって、目的ではありません。

株主優待だけを目当てに割高な銘柄や成長性に乏しい銘柄を買う「株主優待バカ」にならないためには、今後大きく成長可能な銘柄や、割安に放置されている銘柄を選別する必要があります。相場の福の神こと藤本が選んだオススメの株主優待銘柄をご紹介致します。

株主優待拡充銘柄に注目

株主優待の拡充を発表した銘柄には要注目です。株主優待は基本的に個人投資家を対象にしていますので、拡充するということは、個人投資への配慮が行き届いていることを示しているからです。今回は、直近の2015年1月14日に株主優待の内容を発表したピーシーデポコーポレーション<7618>東証ジャスダックに注目しました。

ピーシーデポコーポレーション<7618>(東証ジャスダック)

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ピーシーデポコーポレーション WEB

ピーシーデポコーポレーション<7618>は横浜市港北区新横浜に本社がある神奈川地盤のパソコン量販店です。

■株式データ
株価 889円
売買単位 100株
予想PER(連)17.6倍
PBR(連) 2.40倍
予想配当利回り 0.93%
時価総額 約341億円

■株主優待
権利確定日:3月末
優待がもらえる株数:100株以上
優待内容: 
(1)物品購入に使用できる株主優待券
(2)技術サービス等の支払に使用できる株主優待券    
100株~ (1) 1,000円相当 または (2) 2,000円相当   
400株~ (1) 2,000円相当 または (2) 4,000円相当  
1,000株~ (1) 3,000円相当 または (2) 6,000円相当  
5,000株~ (1)10,000円相当 または (2) 20,000円相当 
10,000株~ (1)20,000円相当 または (2) 40,000円相当 
40,000株~ (1)50,000円相当 または (2)100,000円相当 
100,000株~ (1)70,000円相当 または (2)140,000円相当

■株価の推移
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ピーシーデポコーポレーション 日足チャート

昨年8月から12月初旬は600円から700円のレンジ相場となっていましたが、12月末の株式分割の発表で急騰しています。その後反落していましたが、今年1月の株主優待の拡充で高値を更新しています。

注目ポイント

並走戦略をとっています。パソコン販売は、元々数量が大きく伸びない中で、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大手家電量販店とアマゾンなどのネット販売店に挟まれ非常に厳しい状況です。ピーシーデポコーポレーションは、これらの競合と真正面から価格・サービスで競争するのではなく、違った切り口で顧客を獲得する「並走戦略」をとっています。

具体的には、単にモノだけを販売するだけでなく、様々なサービスを付加させた月額課金サービスの拡充です。顧客は、パソコンやスマホ、タブレットが欲しいのではなく、それらを活用して便利に生活がしたいのです。顧客の様々な「困った」を解決するために、月額課金のプレミアムサービスバリューパックを提供しています。

パソコンのデータの移し変え、データのバックアップなどのメンテナンス提供、メールやプリンターの設定、故障時の修理サービスなどです。特にパソコンやスマホに慣れてない高齢者や女性などに人気。

また、新聞や雑誌などの電子書籍とのセット販売も大人気です。新聞では、朝日新聞DEGITAL3年定期購読とiPad Air2(16GB)のセットで月額3800円です。雑誌だとiPad Air(16GB)とビジネス誌週刊東洋経済のセットで月額2000円、女性誌Esseとのセットだと月額1000円です。契約期間終了後には、利用したiPadは、返却するか、そのときの買取価格で買うかが選択出来ます。また、オプションで5000円を支払えば、2年経てばその時点のiPadの最新機種に交換することも可能です。

このような月額課金サービスが伸びており、売上高の約4割となっています。通常の量販店であれば、モノの販売時にだけ儲かるフロー型のビジネスですが、毎月チャリンチャリンと月会費が落ちるストック型のビジネスに変化しています。2015年3月期は売上高は530億円と前期比横ばいに対して、営業利益は32億円と最高益を更新する見込みです。今後も、安定的な利益成長が見込めそうです。

このようなサービスを販売するために、商品を大量に並べた店舗から、相談カウンターに椅子を設置した新型の店舗を出店しています。
2015年1月13日に株主優待の拡充を発表しています。それまで、400株保有で1000円相当の株主優待券だったのが、100株保有で物品購入に使用できる1000 円相当の株主優待券、または、技術サービス等の支払に使用できる2000 円相当の株主優待券に変更されています。株主優待を利回り換算すると、改定前は400株保有で約0.28%だったのが、改定後は100株保有で、技術サービスなどで使えば、約2.3%にもUPしています。 ピーシーデポコーポレーションのIRページでは、トップQ&A 社長から皆様へのコーナーで様々な質問に毎月野島隆久社長が回答しています。その他、決算説明会資料、動画配信など、IRには積極的に取り組んでいるのもポイント。 東証1部昇格期待 現在の時価総額が約341億円なので、東証1部昇格基準の250億円をクリアしています。昨年12月の株式分割、今年1月の株主優待の拡充で株主数が増加すれば、年内の東証1部への昇格の可能性も高そうです。

*株式データは、2015年1月16日終値基準。予想配当は、東洋経済新報社予想。 
*本サイトで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する証券会社の意見や予測を表わすものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
*正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。
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