バイクを彩るか、オーナーが彩るか
いわゆる“ファッションとして楽しむ”のもハーレーに乗る大きな理由のひとつかと思います。なかでもカスタムという選択肢はハーレーの十八番とも言えるもので、純正パーツカタログは電話帳のような分厚さ! 他メーカーじゃ背表紙もないのが一般的なので、その豊富さが伺える側面かと思います。チョッパーカスタムならこの4台
ハーレーのカスタムと聞いて、思い浮かぶのがチョッパーという言葉かと思います。文字通りチョップした(削り落とした)無駄のないシルエットが特徴のスタイルで、現ラインナップでベース車両に向いているのが上記の4台でしょう。なかでもリジッド型フレームを持つソフテイルのFXSB ブレイクアウトは、カスタムした際のシルエットが美しくなるので最適。ほか、ダイナファミリーの3モデル(FXDB ストリートボブ、FXDL ローライダー、FXDWG ワイドグライド)もチョッパースタイル向きと言えるシルエットの持ち主です。魅惑のファクトリーカスタムモデル
完成されたファクトリーカスタムモデルとして人気を博しているのが、ボバースタイルの申し子 XL1200X フォーティーエイトと、チョッパースタイル XL1200V セブンティーツーというふたつのスポーツスターモデル。特にフォーティーエイトは、デビューから5年が経つ今も人気ナンバーワンの地位を守っており、若い層からの支持も厚いのです。究極のカスタム・ヴィークル・オペレーション
そして、忘れてはならないのがこちら。「カスタム・ヴィークル・オペレーション」の頭文字からなる『CVO』というカテゴリーです。いわゆるメーカー最高峰のフルカスタムモデルを指し、その装備内容は最高位のツーリングモデルをさらに超えるレベル。当然お値段もなかなかのものですが……カスタムスタイルのひとつの指標としてご覧ください。ハーレーでスポーツライドを楽しむなら!
クルーザーのイメージが強いハーレーダビッドソンですが、スピード感が楽しめてコントローラブルに操れるスポーツモデルも存在します。他メーカーの同カテゴリーに比べたらやや鈍臭いところがありはしますが、頑張りすぎずに軽快感が楽しめるところがこれらモデルの良いところ。その代表格がこちら、スポーツスター XL883R。すでにアメリカ本国のラインナップからは姿を消していますが、スポーツスター大国である日本でも今なお高い人気を誇るベストセラーモデルです。
ただ、近年のスポーツスターはクルーザー色が強まり、以前と比べるとやや大柄になっています。その点、2003年以前のスポーツスターは現行スポーツと見比べると実にスリムで、車重も25kg以上軽いというメリットがあります。またカスタムのしやすさという点でも2003年以前モデルに軍配が上がるので、「スポーツスターで旅やハイウェイ走行を楽しみたい!」という方でなければ、2003年以前の年式の中古車を検討してみるといいでしょう。
“スポーツライドが楽しめるビッグツイン”というカテゴリー、ダイナファミリー。なかでもライディングを楽しめるモデルがこちらの3モデル。FXDL ローライダーはいわゆる万能型で、力強くハイウェイを駆け抜けたい人にはFXDF ファットボブが、そして他に見当たらないドラッグレーサーな乗り味を求める人にはFXDBB ストリートボブ リミテッドがオススメ。なかでも後者2モデルはかなりキャラクターの強い猛者なので、興味がある人はぜひディーラーで試乗をしてみてください。
スポーツスター同様、ダイナも2006年に基本構造が大幅に変わり、全体的にマッシブなものになりました。ここは好みが分かれるところですが、もう少し細身でスポーティな走りを楽しみたい人は、2005年以前のモデルを捜してみてください。
スポーツライドとは無縁に思われがちなソフテイルファミリーですが、このFLSTN ソフテイルデラックスとFLS ソフテイルスリムは、スポーツスターやダイナとも違った“ハーレーならでは”のライディングが楽しめる希有なモデルなのです。大きなポイントは、フロント16インチ/リア16インチという足まわり。XL1200X フォーティーエイトも同様の足まわりを持つのですが、フロントフォークの剛性の違いから、こちらの2モデルの方が圧倒的に好バランスで、ライディングプレジャーも格段に上レベル。かといってスキルがないから操れないなどということはなく、初心者の方でも十分その性能を楽しめるのです。
そして忘れてはならないのがこちら、ハーレー唯一の水冷エンジンモデル(※2014年12月現在)であるVロッドファミリー。アメリカの人気モータースポーツ『ドラッグレース』から生まれた特異モデルで、こちらのモデルのオーナーは“ハーレーダビッドソンに乗りたい”というよりは“Vロッドに乗りたい”という好みの持ち主が多いです。コーナリング性能を忘れ去ったかのような直線番長スタイルで、攻撃的なライディングポジションが印象的なエッジのきいたカテゴリー。利かん坊なところを頑張って操ることに喜びを見出す方にオススメと言えるかもしれません。
ビンテージモデルなども含めたら、その種類は膨大なものになります。それだけ、ハーレーダビッドソンからはじめるライフスタイルは無限の可能性を含めているのです。なので、オーナーとなる方が“ハーレーダビッドソンとどう付き合っていきたいか”ということのイメージをはっきりさせてモデル選びをすれば、それはもう一生ものの一台にもなるのです。ハーレーオーナーを夢見る皆さん、ぜひ自分だけの特別なハーレーダビッドソンを探してみてくださいね。