他に例を見ない新型Cクラスワゴンの先進性と充実装備
そしてセダンでも報じられたとおり、もちろん新型Cクラスワゴンにも、アルミニウムハイブリッドボディ、エアサスペンション、先進の運転支援システムなど、このクラスとしてかつてないものをいくつも採り入れています。アルミの多用によりボディシェル単体での重量は最大で65キログラムも軽減しています。軽量化が走行性能や燃費に効くことはいうまでもありません。また、エアサスが選べるようになったのも画期的です。今回ドイツで試乗したのはすべてエアサス装着車でした。
乗り心地についても、これまでのCクラスワゴンでは、人や荷物をある程度は積んだ状態を想定してセッティングされていたせいか、空荷では乗り心地が硬めの印象がありました。ところが新型は、あまり硬さを感じさせず、これまでは明確な違いのあったセダンとの乗り味の差が小さくなったように感じられます。
乗り心地だけでなく、セダンでも強調していた、「アジリティ(俊敏性)」を追求したという軽快でクイックなハンドリングはワゴンでも健在で、このクルマがワゴンであることを忘れさせるほどです。
エンジンについては、セダンで日本国内でも試乗した2リッターのガソリン直噴ターボもさることながら、日本にもいずれ導入されるであろう「ブルーテック」と呼ぶ2.2リッターのクリーンディーゼルのもなかなかの印象でした。いかにもディーゼルらしいトルク感が心地よく、振動や騒音もあまり気にならないほど抑えられています。
また、メルセデスが「半自動運転」と表現する運転支援システムも、セダンともども新型Cクラスならではのものです。このクラスのワゴンで、ここまでオールマイティなクルマなど、ほかに心当たりがありません。日本への導入を楽しみに待つことにしましょう。