「パティスリー ブリーズ」のシェフこだわりの、フランス菓子のようなかき氷

「パティスリー ブリーズ」の外観

「パティスリー ブリーズ」の外観


青梅線・昭島駅から徒歩7分ほどにある「パティスリー ブリーズ」は、「菓子工房オークウッド」の横田秀夫シェフのもとで右腕を務め、「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」のシェフパティシエ経験もある高橋教導(のりみち)シェフが、2010年4月にオープンしたお店です。私も、温かく洗練されたこちらのお菓子と、誠実で笑顔のやさしい高橋シェフにお会いできるのが楽しみで、時々お伺いするのですが、新宿から中央線の青梅特快に乗れば、乗り換えなしの直通で乗車時間36分で着くので、意外な近さに驚いてしまいます。

「パティスリー ブリーズ」の定番かき氷、「いちごと木いちご」「マンゴーオレンジ」「抹茶」(各税込400円)

「パティスリー ブリーズ」の定番かき氷、「いちごと木いちご」「マンゴーオレンジ」「抹茶」(各税込400円)


「パティスリー ブリーズ」では、2012年の夏から、テイクアウト仕様の「かき氷」を始められました。2種のフルーツを組み合わせた「いちごと木いちご」や、練乳にココナッツミルクも加えた「マンゴーオレンジ」など、パティスリーらしい細やかな味作りが魅力。さらに、研究熱心な高橋シェフは、遠方のかき氷の有名店にも食べに行かれたり、かき氷機の選び方、氷の扱い方などがとても丁寧で信頼できると、かき氷ファンの間で知る人ぞ知る話題となっています。

「パティスリー ブリーズ」の新作かき氷「チェリーチョコ」(税込400円)

「パティスリー ブリーズ」の新作かき氷「チェリーチョコ」(税込400円)


特にお薦めしたいのが、今年の新作「チェリーチョコ」は、フランスの伝統菓子で“黒い森のさくらんぼケーキ”という意味の「フォレノワール」をモチーフに、キルシュが隠し味のグリオットチェリーのコンポートと、チョコレートガナッシュと練乳を合わせたソースを組み合わせたかき氷。グリオットチェリーの酸味とチョコレートの上品なほろ苦さ、練乳のやさしい甘さがほどよいバランスで、これまでにいただいたことのない、まさに「目からウロコ」のかき氷でした。上にのせた巻きチョコの飾りも、フォレノワールの伝統的なスタイルにならっています。フランス菓子が好きな方には、たまらない演出ですね。

こちらは、前半戦のお盆前まで提供する予定。お盆明けには、一部のかき氷は入れ替えとなり、残暑の具合次第ですが、9月半上旬頃までの販売予定だそうです。

「パティスリー ブリーズ」に昨年登場したかき氷「チョコミント」

「パティスリー ブリーズ」に昨年登場したかき氷「チョコミント」


後半戦に登場予定のかき氷の一つが、昨年デビューした「チョコミント」。ミントリキュールのアルコールを飛ばし、シロップにスペアミントの葉を入れ一晩香りを移したものを加えて、少しとろみをつけたミントシロップは、ほんのりと自然なミントの香りが清々しく、人工的な香りのそれとは一線を画します。「ペパーミントだと、ハッカのような香りで強すぎるので、爽やかなスペアミントを選びました」と高橋シェフ。さらに、チョコレートガナッシュと練乳を合わせたチョコレートソースを合わせてかけたかき氷です。

味が偏らないよう、一番底のシロップの上に氷をのせてシロップをかけたら、また氷とシロップを重ねる、と二層に重ねる作り方も、高橋シェフが研究した工夫の一つです。

かき氷用の氷の状態を整える「パティスリー ブリーズ」高橋教導シェフ

かき氷用の氷の状態を整える「パティスリー ブリーズ」高橋教導シェフ


かき氷機も電動ではなく手掻きにこだわりたいと、業務用として評価の高い氷削機「初雪 Hatsuyuki」の手動式を使用する高橋シェフ。「手掻きだと氷の固さがわかり、状態を確かめながら削れるんです」とのこと。

冷凍庫から出したてのブロック氷はかなり温度が低く、-20℃ほどにもなっています。削る前にしばらく常温に出しておき、適温に調整してから、表面を手でこすって細かい凸凹や霜などもとかし、綺麗な状態になった氷を削り始めるそうです。そうしないと、氷が引っかかって均一な削り方ができないのだとか。

よく「かき氷を食べると頭がキーンとするから苦手」と言う人がいるのは、温度の低すぎる氷をそのまま削ることで起きやすい現象で、きちんと温度管理されて作られたかき氷は、そのような心配無用。1つと言わず2つでも食べられてしまいそうです。

「パティスリー ブリーズ」の新作かき氷「メロンミルク」(税込450円)

「パティスリー ブリーズ」の新作かき氷「メロンミルク」(税込450円)


そして、今年のもう一つの新作かき氷「メロンミルク」は、どっさりとのったメロン果肉が見目涼やかで美しく、「食べたい!」と思わず歓声を上げてしまいそうな一品です。

メロンは追熟させながら使っていて、毎朝、完熟したメロンをジューサーで砕いてシロップにしているので、美味しいはずですね。隠し味に、言われてもわからない程度にほんのりと、アプリコットリキュールを加えているというのがパティシエらしい一工夫。合わせる練乳にも、アプリコットリキュールの風味をプラスしています。メロンと練乳の相性がまた抜群なのですが、共通要素のリキュールが繋ぎとなることで、より統一感をもってまとまっているのですね。

メロンが喉を潤してくれるあまりの爽やかさに、思わずうっとりしてしまうほど!お替わりが欲しくなるかき氷です。こちらも、お盆前までで、その後は別の味に切り替わる予定なので、気になる方はお早目にどうぞ。

店内にはカフェスペースはありませんが、ベンチ席があり、その場でいただくのも大丈夫です。近所の方や車で来店するお客様が持ち帰りながらでも食べやすいよう、カップ仕立てになっているのでテイクアウトもでき、価格帯も手頃に抑えられているのも嬉しいですね。

お盆明けには、桃やパイナップルを使ったかき氷など、これまた気になる味が登場するようなので、私もぜひまたその頃に伺いたいと思っています。

<ショップデータ>
「パティスリー ブリーズ」
東京都昭島市昭和町1-5-8 ウェルネス昭島1F
電話 042-519-1325
営業時間 10:00-19:00
定休日 水曜

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