ポイキオ

2007年中国杯でのスザンナ・ポイキオ

10年ほど前に、小塚崇彦選手が佐藤久美子コーチにプログラムを振付けてもらっているところを見たことがあります。ポータブルのラジカセを持って音楽を流し、その音楽に合わせて踊りながら進む久美子コーチのあとを、小塚選手はついて滑っていました。

遠目には、ただ久美子コーチについて行っているようにしか見えない小塚選手だったのですが、その後すぐに1人でその振付けを滑っていました。スケーターたちは小さな頃から踊りなれているため、振付けを覚えるのも早いです。

 

プログラムって、どうやって振付けるの?

プログラムの印象を形成する「曲」ですが、選手自身が「これで滑りたい」という曲を使うこともありますし、振付師やコーチがいくつか候補曲を用意しておいて、その中から選手が選ぶこともあります。

曲が決まったら、組み込むジャンプの数や種類を考え、曲のこのパーツでジャンプを跳んで、このパーツでスピンをするといった構成を整え、それらを制限時間内に収める……というのが、おおまかな振付け作業になります。

プログラムを毎日練習するなかで選手が自然に上達できるよう、振付け作業の時点で振付師は、少し難しいステップや動きを取り入れたプログラムを作ります。選手がプログラムを滑り慣れてくるシーズン中盤には、難しかったステップもスムースになって、プログラムの時間が余ってしまうこともあります。そんなときには、空いた部分にステップを入れたり、ほかの動きを入れたりと、手を加えることもあります。

五輪でメダルを狙うレベルの選手になると、4年間を1つの期間と捉えてプログラム作りを考えていることも多いもの。4年目の五輪時に最高のプログラムで最高の演技をするために、1、2年目は難易度の高いジャンプを組み込んでトライしてみたり、自分に合うタイプの曲を探すために、ジャズやフラメンコ、映画音楽、クラシックなど、それまで使ったことのないジャンルの曲を選んでみたり。3年目には翌年への布石となる成績を残せるよう、自分というスケーターの印象を固めていきます。

そうやって試合で難しいことができるようになり、合った曲が見つかったところで五輪シーズンを迎えます。一番似合うジャンルの曲で、最高の演技につなげて行くのです。