ネットワークやサービスで総合力を高める
去る5月8日、auは「au発表会 2014 Summer」を開催。ネットワークの強化や、6機種の新スマートフォンの投入に加え、「au WALLET」で電子マネーによる決済に進出するなど、新たな分野に取り組む姿勢も見せています。KDDIの田中孝司社長は発表会の冒頭、auの契約数が今年2月に4000万を超えたことから、新しいステージに向かわなければならないと話しています。そこでauでは、あらゆる分野で期待を超える価値を提供し、au自体の魅力を高める取り組みを進めるようです。
そうした高い価値の1つが、ネットワークになるとのこと。auは800MHz帯を用いたLTEの実人口カバー率を、今年3月には99%にまで高めているのに加え、2.1GHz帯でも3月時点で85%を達成。今年度末には90%台を実現する予定であるなど、LTEのネットワークを全国くまなく整備しています。
auはこの広いLTEネットワーク活かして通信速度の高速化を実現するべく、2つの周波数帯を1つに束ねて高速化を実現する、LTEの次世代規格であるLTE-Advancedの要素技術「キャリアアグリゲーション」を、この夏より導入。これにより、広い地域で下り最大150Mbpsの通信速度を実現するとしています。
そしてもう1つ、UQコミュニケーションズが展開している、下り最大110Mbpsを実現するWiMAX 2+を、スマートフォンに搭載することも発表されました。WiMAX 2+は昨年10月にスタートしたばかりでまだエリアが広くありませんが、その分通信容量には余裕があります。カバーエリアも急ピッチで拡大しているほか、今年度末には現在の倍となる、下り最大220Mbpsの高速化も実現するとのこと。auではこの夏より、キャリアアグリゲーションとWiMAX 2+の両方を搭載したスマートフォンを投入していくようです。
サービス面では、新たに「アニメパス」と「ディズニーパス」という2つの有料サービスを提供することを発表しました。アニメパスは、500作品のアニメが見放題になるだけでなく、アニメ情報誌の「月刊ニュータイプ」とコラボレーションすることで、充実したアニメの情報が提供されるとのことです。
一方のディズニーパスはその名前の通り、映像コンテンツや壁紙、ゲームなどディズニーのコンテンツが使い放題になるサービス。ライバル各社が提供するスマートフォン「ディズニーモバイル」の、コンテンツ部分だけを取り出してより手軽に利用できるようにしたサービスといえるでしょう。
またサポート面の取り組みでは、「auスマートサポート」に対面でサポートしてくれる場所を開設するほか、スマートフォンに加え周辺機器のレンタルも開始することなどが発表されています。
次は、au WALLETについて説明します。