ママやパパと保育士のwin-winのつながりをつくりたい
保育士マークのモチーフはたんぽぽ。「ちいさないのち みんなで大きく育てよう」というasobi基地のママキャスト考案のキャッチコピーのもと、性別に関わらず身につけられるものとして、パパキャストがデザイン
asobi基地とは、子育てに関わる様々なサポートをしている任意団体。保育園の中だけでなく、社会全体で子育てをサポートしようと、保育士の有志や、ママ・パパ、子どもに興味のある大人や学生まで様々な人が集まって、「大人も子どもも平等な“遊び”の場」を開催しています。
親子の育児相談を気軽にできる場をつくりたい。子どもが本来持つ力を見てもらいたい。大人が安心できて、いつでも本音で話あえるコミュニティをつくりたい。そうした思いから、3年間で50回以上も開催されてきたasobi基地ですが、「ママやパパが普段困っているのは、ほんとうにちょっとした、日々のこと」と相原さんはいいます。
相原里紗さん。asobi基地東京支部代表。大学卒業後IT企業を経て、国家試験を受験。現在は保育士。子どもがのびのび生きられる社会をつくるために奮闘中。
例えば、電車での移動中に赤ちゃんがグズッてしまい、なかなか泣き止まず、周囲の視線が気になるとき。本来ならば、赤ちゃんは泣くのが仕事……というくらいなので、周囲の理解がある社会であってほしいものの、赤ちゃんに泣かれたママ・パパにとっては、やはり周囲からの視線が気になるものです。
「そんなとき、私、保育士なんですよ、と声を掛けて赤ちゃんをあやせたら、ママやパパは助かると思うんです。本来ならば、泣いている赤ちゃんの近くにいる人は、何か手助けできないかと思っている人もいるとは思うのですが、どうやって手伝っていいのか分からない、声を掛けていいのか迷う、というのが現状だと思います。」
その結果、子育て中のママやパパたちは社会のなかで孤立感を抱いてしまうことも。外出しにくくなったり、産後うつになってしまったり、さらには児童虐待へつながる原因のひとつは、こんなちょっとした日々のことではないか、と相原さんは言います。
「asobi基地にいる現役の保育士は40人ほどですが、調べてみると、今は現場にいない方も含めて、日本には約57万人の保育士がいる。しかも全国にいる。それなら、私は保育士ですよ、ということを示す「保育士マーク」があれば、それを見かけたママやパパは、気軽にちょっとした相談ができるのではないかと思いました。」
asobi基地のワンシーン。子どもが自由に表現できる場として大人気
今回つくられる「保育士マーク」は、500個。asobi基地のスタッフが「この人にならお願いできる」と考える保育士から、保育士マークを持つ「思い」とともに、直接渡していきたいと考えているのだそう。
保育士マークを持つ人の基準は、以下のとおりです。
・ 保育士、幼稚園教諭、小学校教諭など、保育者であること
・ 幅広い視点を持ち、外部の活動に参加していること
・ 保育士マークのコンセプトに共感し、自分の言葉でマークについて伝えられる人
電車やバスといった公共交通機関や、公園やデパート、カフェなど。様々な場所でママやパパと保育士をつなげる「保育士マーク」。
子育てが楽しめる社会づくりは、こんな形で始まっています。
写真右は、こどもみらいプロデューサーとして日本の子育て支援の形を変えようと「asobi基地」を立ち上げた小笠原舞さん。合同会社こどもみらい探求社代表も務める
ママやパパと保育者は、保育園や幼稚園といった施設のなかだけでなく、社会のなかでもつながる可能性があるのです。
この「保育士マーク」を見かけたら、ぜひ声を掛けて、子育てしやすい社会づくりに参加してみてくださいね。
<配布団体>
任意団体asobi基地
NPO法人 オトナノセナカ
合同会社 こどもみらい探求社
また、このプロジェクトは現在、READYFOR?にて支援を受付中です!(2014年6月27日(金)まで)