ミーレ食洗器を我が家に設置してみた!

Mieleビルトイン食器洗い機

Mieleビルトイン食器洗い機【G4600 SCi】


ご紹介するのは、ドイツのメーカー・Mieleの食洗機。世界的にもビルトイン機器で有名なメーカーです。ビルトインと聞くと新設しか対応できないのでは?と思いがちですが、既存のキッチンにも設置できるということで、ガイド宅の食洗機を交換してみました。そこで今回は、食洗機の実力と合わせて、食洗機交換までの段取りもご報告したいと思います。
     

食器も大鍋も一緒に洗えるミーレ食洗器の魅力とは?

Mieleビルトイン食器洗い機

海外メーカーは、扉全体が前に倒れてくる「フロントオープン」が一般的

製品の使用感をお伝えする前に、そもそも「なぜ食洗機があるのに交換を決意したのか」ついてお伝えしたいと思います。実は、食洗機の普及率が高い欧米諸国と、日本の食洗機で大きく異なるのは扉の開閉方法。海外製品は、前面の扉が手前に倒れると、中が食洗機庫内となっていて、食器をセットするラックだけが出てくる「フロントオープン」タイプがスタンダード。それに対し、日本製品は食器を洗う庫内スペース全体が引き出しのように出てくるタイプが主流です。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

国内メーカーの主流となっている「引き出しタイプ」

自宅の食洗機は、5年前の入居時に設置したのですが、マンションのため選択の余地はなく、幅450mmのスペースに納まる引き出しタイプでした。洗い上がりは特に不満は無かったのですが、それまでフロントオープンタイプを使っていたガイドにとって、どうしても食器が入れにくいこと、実際に入れられる食器の量が少ないことが大きな不満でした。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

引きだしタイプだと、下の段に食器を入れてからでないと、上の段の食器は入れられないのがデメリット

そもそも、フロントオープンと比べると、45cm幅のキャビネの中にさらに引き出しがある訳ですから、有効寸法はどうしても小さくなります。45cm幅の製品では、柄のついた直径27cmのフライパンは、縦にしても横にしても入りません。さらに、引きだし式だと、カゴが上下に食器がセットできるようになっていても、先に下の段に入れてからでないと、上の段に食器がセットできません。例えば、深さのある引き出しは下のモノの出し入れがしにくいというのと同じこと。食器を上下に入れるには、引き出し式では使い難いと容易に想像できるはずです。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

フロントオープンは、上中下段、それぞれラックが引き出せるので、どの段からでも食器が入れられるのがメリット

一方、フロントオープンなら、扉を開ければ直に食洗機の庫内になっているため、有効寸法はかなり大きくなり、直径27cmのフライパンでもバッチリ納まります。また、食器のラックが上中下3段あったとしても、それぞれのラックを引き出して食器をセットするため、どの段でもストレスなく入れられます。確かに、下の段は屈まなければ取り出しにくいなどのデメリットはありますが、どう考えてもフロントオープンの方が使い易いのではないでしょうか?なぜ、日本メーカーが引き出し式だけにしているのか、非常に不思議です。そんな不満を抱いて日々過ごしていたため、Mieleのショールームで幅45cmで好みのタイプをみつけたとたん、交換を決意した次第です。
 

ビルトイン機器は一度設置してしまうと容易に交換には踏み切れないものです。これからビルトインタイプの食洗機を導入しようと考えているなら、ガイドの様に、数年間不満を抱えて過ごすより、事前にショールームに足を運び、引き出し式とフロントオープン式の使い勝手の差をしっかり確認することを強くオススメします。マンションなどでは指定のメーカーしか選べないことも多々ありますが、入居後であれば自分の好きな製品を入れることも可能な場合がありますので、あきらめずに交渉してみて下さい。
 

幅45cmとは思えない広さを実感

Mieleビルトイン食器洗い機

上中下3段とも幅45cm分ギリギリまでラックがあり、食器がバッチリ入る

12月末からこの食洗機を使用しはじめて、約4カ月。何と言っても、たくさん入ることに大満足。一度に洗える食器点数を数値上で比較すると、JEMA(日本電機工業会)規格で【7人分42点】となっていますが、実際にはそれ以上の点数が入ります。ちなみに、以前の引き出し式【5人分40点】と2点しか違わなかったのですが、実感としては2倍以上の点数が入るようになりました。引き出し式の時は、下方1/3くらいが収納になっていたので、実際に食洗機が占める空間自体も1.5倍くらいは増えてはいますが、その分を差し引いても空間を有効に活用できていると実感できます。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

上段はカトラリー類専用、箸などを丁寧に並べていく必要があるが、重なりが無いので洗い上がりはキレイ

最上段はカトラリー類用のカゴです。高さはあまり無く、汚れがキチンと落ちるよう、重ねることなく横に並べて入れるタイプとなります。箸立てのように、縦にしてまとめて入れるタイプに比べて、箸やフォーク・スプーンなど、ひとつひとつ丁寧に並べていかなくてはならないので、少々面倒かもしれません。また、レンゲなどは水が溜まらないよう下を向けるのが鉄則です。
 
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中段には食卓に並べる食器類をセット、適当に入れても、20~25点くらいの食器が納まります

中断は食卓に並べた食器をメインにセットします。カゴ内のピンの構造が和食器を前提にはしていないため、鉢物など深さがある食器はしっくり納まらない感もありますが、茶碗や小皿などをアバウトに入れても、20~25点程度の食器が納まります。食器類は、カゴの底に伏せてセットするのがコツ。水は上から下に流れ落ちますので、お玉など上向きにしてしまうと、水が溜まったままになります。必ず水が下に流れる向きで食器をセットしましょう。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

27cmのフライパンも入る広さがあり、調理器具がほとんど一気に洗える

下段は高さがあるので、直径27cmサイズのフライパンや調理器具を入れることができます。その他に、ボールやザルも全部入れられるので、ほとんどの汚れ物を食洗機で洗う事ができるようになりました。上下からの噴射でしっかり洗うので、かなりたくさん入れてもしっかり汚れは落ちています。こちらも、水が溜まらないよう、下向きに入れるのがコツとなります。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

中段は、両サイドにあるオレンジ色のレバーを握ることで位置(高さ)が3段階に変えることができる

さらに中段は、上下3段階に高さが変更できるため、下段の食器の大きさに応じて調整可能です。さらに、ラックの1本1本のピンが手で簡単に動くので、入れる食器に合わせて微調整は可能です。また、下段では、食器を支えるピンを起こしたり倒したりすることがで、食器の深さや形状に合わせて調整することができるなど、かなりフレキシブルに対応できます。とは言え、洋食器と和食器はその形状が異なるため、洋食器をベースに設計されている海外製品の場合、上手く納まらない部分があるのも事実です。最初は少し試行錯誤するかもしれませんが、使っていく内に何処に何を入れれば食器が上手く納まるか分かってきますので、慣れることが大事だと思います。
 

どこに食器を置いても、スッキリピカピカ!

Mieleビルトイン食器洗い機

上:食洗機投入前のカレー汚れがついた皿/下:食洗機で洗い終わった皿

もちろん、その洗い上がりも大満足。例えば、カレーやグラタンのようなこびりついた汚れはもちろん、鍋のフタを食洗機で洗うと、つまみの回りやフタの細かい溝の汚れもスッキリ落ちています。また、魚グリルのように、脂汚れがしつこいだけでなく手に臭いが残るものも、食洗機に入れてしまえば手間なしです。食器の数が少なくて庫内に余裕がある時には、ガスコンロの五徳を入れたり、鍋のフタ置きを入れるなど、キッチン回りの小物をいつもキレイにしておけるのも効果のひとつ。まさに大容量の魅力と言えるでしょう。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

左上:デモ機による洗浄中の様子、3段のノズルから噴射される水が庫内全体に行き届いている/右上:庫内天井にあるノズル/左下:中段ラックの真下にあるノズル/右下:庫内の底面にあるノズル

また、特に良さを感じているのは、どんな入れ方をしてもちゃんと洗えていること。今までの食洗機は、食器の入れ方によっては洗えていない場所もあり、多少余裕を持って入れなくてはなりませんでした。そのため、カタログ通りの点数よりは入れられる食器が減っていました。それに対し、今回はアバウトな入れ方をしても、汚れ残りはほとんど無いのが見事です。庫内にある、上中下の3段ノズルでくまなく洗浄する方式は、かなり効果があるのだと実感できます。
 

自然蒸発で乾燥させるのが海外流

Mieleビルトイン食器洗い機

左上:Miele純正のタブレット洗剤/右上:乾燥仕上げ剤/左下:フタ裏にある洗剤ケース/右下:洗剤入れの横にある乾燥仕上げ剤入れ

専用の洗剤は固形状で、扉裏にある洗剤ケースに入れてフタをするだけ。もちろん市販の食洗機用洗剤も使用可能です。また、専用の乾燥仕上げ剤が販売されています。食洗機には乾燥仕上げ剤投入口があり、110mlセットできます。1回に使用するのは約3ml(0~6mlに設定変更可能)で、約36回に一度補充する仕組みです。これは、Mieleの食洗機が、すすぎのお湯の自然蒸発とファンで乾燥するから。温風乾燥に比べ乾燥工程で水滴の跡が残りやすいため、水切れを良くして水滴の跡が残らない様にするためのもの。乾燥仕上げ剤無しでも大丈夫ですが、入れた方がより仕上がりがキレイになるでしょう。
 
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お椀などの底(糸きり部分)には水が残ってしまうことも…

国産メーカーに温風乾燥が多いのは、食器の裏にある糸きり部分に残る水を少しでも軽減するためかと思われます。確かに、以前使っていた国産メーカーの食洗機のより、糸きりに残る水は多くなりました。しかし、乾燥工程に入ると蒸発した水分が一気に庫外に排出されるため、ニオイがしていたのが全く感じなくなったこと、高温で乾燥しない方が食器へのダメージは少ないとのことなどのメリットもあります。このように、一長一短ありますので、どちらが良いかは一概に言えません。使い手の価値観で選ぶのが良いでしょう。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

底面にあるL型のメッシュ部分を取り外して定期的なお手入れを!

お手入れが必要なのは、底面にあるL型のフィルター部分。大きなゴミやカスをここでろ過し、排水溝に流れるのを防ぎます。メッシュ部分にある樹脂のレバーを手前にひねると、フィルター部分が取り外せ、さらに中にラッパ型のフィルターがありますので、定期的に水洗いをします。ちなみみにガイド宅の場合、一度洗いおけに浸けた食器を投入するため、1ヶ月に1回の手入れでも、フィルター部分に食べカスが溜まる程にはなりません。ご参考まで。
 

多彩な運転プログラムで細かいケアが可能

Mieleビルトイン食器洗い機

運転プログラムは6つあり、洗う食器に合わせたコースが選べる

運転プログラムは全部で6つ。「Sensor wash」は、汚れに応じて温度や時間を自動調節するコース、デリケートなグラスなどを低温(40℃)で洗う「Quick wash 40℃」、低温の範囲で汚れの強さに応じて自動調整する「Sensor wash gentle」、乾いた汚れに対応する「Light soiling 50℃」、省エネになる「Energy save」、鍋などの頑固な汚れを高温(75℃)で洗う「Pots & pans 75℃」があります。

日々コースを切り替えて使うのはもちろんOKですが、いちいち考えるのは面倒だという場合は、「Sensor wash」を選べば大丈夫。毎日このコースを使っていれば支障はありません。ただし、排水溝に溜まる油脂汚れを洗い流す意味でも、「Pots & pans 75℃」は1~2週間に1度くらいの利用が推奨されています。週末は「調理器具を洗う日」と決めて、一気にキレイにするのもイイかもしれませんね。
 

その他のおすすめポイント「音」と「デザイン」

その他特筆したいのは、運転音が静かなこと。ガイドはLDKの一角で仕事をしているのですが、深夜に仕事をしている時でも、全く気にならないほど静かです。これにはビックリ!最近は、キッチンが独立している間取りは少ないので、「運転音が静かなこと」と、先に書いた「ニオイがしないこと」は、非常に大きなメリットだと思います。
 
Mieleビルトイン食器洗い機

キッチンセットと同面材ではなくても、ステンレスパネルだとしっくり納まり格好イイ!

また、ステンレス扉が、非常に格好イイのも満足度が高いポイント。ガイドは【G4600 SCi】にオプションのステンレスドアキッドをセットしてもらいました。ビルトイン機器の場合、キッチンと一緒に購入しないと扉の面材が一緒にならないのが悩みの種ですが、このステンレス扉であれば、面材と一緒でなくても見事に格好良く仕上がりますよ!
 

食洗機入れ替えまでの工程をご紹介!

まずは、現場の下見。Mieleのサービスマンが自宅に来て、キッチンの状況を確認します。主にチェックするのは以下の項目です。

■現状の確認
Mieleビルトイン食器洗い機

キッチン周辺の寸法や既存機器の状況をくまなく確認

キッチンセット下部に入れるため、幅・高さ・奥行きなどが納まるか、また扉が前に倒れて開くためスペースがきちんと確保できるかなどと合わせて、搬入経路の確認もします。また、新設ではなく交換の場合は、既存の食洗機の取り外しと処分が発生します。これらが問題なく行えるか否かの確認が必要となります。
 

■給排水の確認
Mieleビルトイン食器洗い機

シンク下の給排水の状況から必要な工事を確認

キッチンセットの下に設置するものなので、基本的には給排水が来ていないことは稀です。食洗機の左右のスペースで給排水の立ち上げができるか、またどの程度の工事が発生するかの確認となります。
 

■電源の確認
Mieleビルトイン食器洗い機

コンロ下に来ている電源などを確認

電源は200Vが来ているか否かで、工事の範囲が異なります。200Vがキッチンまで来ていない場合、電気の引き込み工事が必要になります。ガイド宅には200Vコンセントがコンロ下まで来ていたので電気工事の必要は無かったのですが、200Vが来ていてもコンセントの差し込み部分の形状が異なるとのことで、コンセントBOXの交換など細かい工事が必要となりました。
 

★200V電源が必要なのはなぜ?★
国産メーカーの食洗機は100V電源でOKなのに、海外製品だと200V電源が必要になるのはなぜ?と思う人も多いはず。それは、国産メーカーは水道水をお湯にしているのではなく、給湯器から直接お湯が配管されているケースが多いため、100V電源で運転可能とのこと。(給水接続も可能ですがその分運転時間が長くかかる様です)一方海外メーカーは、食洗機自体で水道水をお湯にするため200V電源が必要になるとのこと。なるほどーと納得したガイドでした。

 

見積もり提示で予算を確認

下見をした後、見積もり提示となります。本体価格以外に【設置料金・配送搬入費用・入れ替え工事の費用】などが発生します。また【一次工事(電気・給排水工事など)】が必要な場合は、施主が工務店などに事前に頼まなくてはなりませんので、別途手配が必要となります。ガイド宅は、給排水や電気工事が比較的シンプルだったため、製品の取り付け工事と同時に一次工事をしてもらいましたが、状況によりますので、下見の際にしっかり相談して下さい。ちなみに、今回の費用は【製品価格(約36万)+その他費用一式7万円程度】でした。あくまで一例ということで参考にして下さい。
 

設置工事→完成→製品説明まで

見積もりがOKなら、いよいよ設置工事です。当日の工事担当は2名。キッチンセットの引き出しやキャビネの中のモノは全て出し、いよいよ工事開始です。

■既存機器の取り外し
Mieleビルトイン食器洗い機

既存の食洗機を取り外しているところ

まずは、手際良く既存の機器を取り外し、食洗機スペースを空にします。取り外した食洗機は、業者さんに引き取ってもらい、新しい食洗機を搬入します。食洗機が無くても、既存のキャビネットなどがあれば、取り外し・引き取りは必要になります。
 

■一次工事
Mieleビルトイン食器洗い機

左上:コンセントBOX部分の取り換え/右上:給湯配管の閉鎖/左下:コンセントが差し込まれた状態/右下:給水の分岐

次は、基本設備の工事。こちらは当日までに施主が済ませておくのがスタンダードかと思いますが、今回は簡単な工事だったので、同じ日に工事をしてもらいました。内容的には、以下の項目です。
・コンセントBOX部分の取り換え
(200V30Aから200V20A)
・給湯配管の封鎖
・給水の分岐工事(給排水の立ち上げ)
 

■本体設置作業
Mieleビルトイン食器洗い機

本体を設置スペースに押し込んで納め、電源・給排水の接続が完了すれば工事終了!

周辺の工事が終了すると、いよいよ本体の接続工事です。キャビネ下に本体を入れながら、給水&排水の接続・電源の接続をし、徐々に押し込んでいきます。そして、機器の水平や床やカウンターとの納まりを整えます。最後に試運転をして、接続に問題がないことを確認できたら、取り付け工事は完了です!この辺りは専門家に任せておけばOKということで、特に心配することはありません。
 

■取り扱い説明
Mieleビルトイン食器洗い機

取り付け完了!その後、操作やお手入れ方法など、製品の取り扱い説明を聞いて終了

最後に、サービスマンの方から、スイッチの入れ方や運転コースの簡単な説明、お手入れが必要な部分とその方法など、機器の取り扱い方の説明を受けます。この時、分からないことはしっかり聞いておきましょう。これで全工程が無事に終了~正味3時間程度でした!食洗機の設置となると、リフォームに近いイメージがありますが、意外に手軽なんだな…と感じました。
 

いかがでしたか?下見~施工まで、それなりに時間はかかりますが、キッチンリフォームというほど大がかりではなく、意外とスムーズに食洗機は導入できるものです。欲しいけれど工事が大変そう…とためらっているなら、ぜひ一度ショールームに足を運んでみてはいかがでしようか?

参考サイト:メーカーサイト・Miele食器洗い機
 
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