養生シートと足場の役割とは
皆さんは、施工現場が大きな布にくるまれ、中が見えづらくなっていることをご存じだと思います。別に隠しているわけではありません。布のことを「養生シート」といい、その中で建物を囲むように足場が組まれているのが一般的です。
養生シートというのは、施工作業で発生するホコリやチリが周りに飛び散らないようにする、衛生上の狙いから使われるもの。そして、足場を含めて作業する職人さんの安全を確保するために、非常に重要なのです。
住宅の施工現場は高所作業になりますから、安全を確保することは不可欠。施工中にケガならまだしも、死亡事故があったりしたらシャレになりませんよね。これから長く住まい続けるのに、縁起でもありません。危険な現場は、施主にも不幸を招くのです。
大切な現場の職人さんの安全確保
私が見て回るのは、しっかりと足場が組まれていて、しかも養生シートできちんと覆われているか、チェックするためです。今は住宅価格が下がり気味ですから、そのため施工費用を浮かせるために、現場の安全確保をないがしろにしている業者も少なくありません。一見、正面からみると養生シートの張り方や足場の組み方がしっかりしているようでも、裏に回ってみると不十分だったりする現場も。こういう場合、職人さんたちが事故を起こして大事になるケースもあるのです。
ちなみに、養生シートはハウスメーカーなどが自分で用意するものなのですが、足場というのは専門業者がいて、ハウスメーカーなどはそこからレンタルするのが一般的。結構な費用がかかるものなのです。
つまり、逆に養生シートと足場がしっかりしている現場なら、施工するハウスメーカーや工務店に一定の信頼感があると判断できるのです。現場からわかることはまだまだあります。次のページでご紹介しましょう。