まずは、イタリア生まれ日本育ちの老舗メーカー、アルフレックス・ジャパンの“マレンコ”をご紹介します。1971年にイタリアのアルフレックスで発売されて以来、40年以上の間に100回を超える仕様変更をしている“進化する定番”アイテムです。
マレンコ/アルフレックス・ジャパン
マレンコにはアルフレックス・ジャパンを表すようなユニークな発展の歴史があります。1971年にイタリアで発売されたマレンコは木枠構造の張り込み式で、何年か販売したものの早々に廃盤になったそうです。一方、日本では廃盤になる事なく“座布団のような形”と、“床座感覚に似た低さ”が親しみやすさを持って受け入れられ、
モールドウレタン成形や、カバーリングシステムや、ジョイントシステムの採用等、独自の発展をしていきます。
「マレンコ」両アームソファ/アルフレックス・ジャパン
インテリアに上質なカジュアル感を取り込めるようなアイテムとして、定番品のリネンカバーがあります。右写真は、カバーを少し外した状態です。リネンカバーの下にはスムースなヌード地張りが施されています。工場で一つずつ手押しして仕上げるロゴスタンプは、ほどよいヌケ感のある佇まいに仕上がっています。
カバーはゴムで着脱可能
カバーはゴムで留まっていて、通常の椅子張り生地のものでも作る事ができます。マレンコはジョイント式で組み合わせて拡張していく事ができるため、違う生地のものを組み合わせて使うのも上級者のテクニックとして応用できます。
カーサ・ブルータスの「デニム特集」号の表紙を飾った際に見かけた方も多いのではないでしょうか?PR担当者によると「ジーンズ素材は問い合わせも多かったのですが、雨に濡れた際などに色落ちする可能性があるため、特注品としての扱いとなりましたが、今後も面白い企画は練っている最中です」とのこと。ますます、ファッションとインテリアの感度の高い層に人気が出そうですね。
次ページでは、世界的スターデザイナー、マーク・ニューソンの“エンブリオチェアー”をご紹介します。