金持ちはお金を活かすことに集中する
消費税増税を目前にし、何を買えばいいか、と質問されることがよくあります。通学定期など値引きのない商品、英会話やエステ、雑誌の定期購読など年間契約ができるもの、チケットの回数券、化粧品など、既に支出が決まっていて、値引きが少ない商品、モデルチェンジが頻繁でない商品にはメリットがあります。
しかし、増税後の反動で、値引き合戦が考えられる消費財や耐久消費財もありますから、急いで買う必要はないものもたくさんあります。
ちなみにわが家では、消費税対策はしていません。すでにわかっている出張のホテル代とか、航空券とかを手配しているだけ。
服は必要になって必要なものを買えばいい。消耗品も家が狭くなって不便になるなら、水など以外はあえてまとめ買いしない。そもそもモノはもういらない。
私の私見に過ぎませんが、わが家にとっては、増税前に何を買えば得するかどうかより、手持ちのお金を何に使えば、より人生がおもしろくなるか、を考える時間のほうが大切です。
毎月30万円の手取りがあったとして、いくら節約できるか、ではなく、何に使えば最も効用が高くなるか、自分を変革してくれるか、将来の収入につながるか、家族がハッピーになるかを考えるほうが楽しい。
たとえば私がこの原稿を書いている現在、タイとインドに関するイベントを企画しています。そのため、ウェブサイトの制作や広告出稿、イベントスペースのレンタル、協力者への外注費の支払い、冊子の印刷などにお金が出ていきます。
でも、その活動を通じ、運営収入や協賛といったお金の面だけでなく、新しい人的ネットワーク、イベント運営の経験、コラムや原稿のネタが蓄積されます。それは、増税分3%の対応にあくせくするよりも、もっと大きな意味があることだと思っています。
あと1ヶ月の対策でトクする金額なんて、知れています。
それよりも、同じ1ヶ月を費やしてプランニングした人生設計が、もっと大きな効用をあなたにもたらしてくれるかもしれません。お金の損得よりも、人生の損得のほうが大切。目の前ですこし出費が増えたとしても、人生全体でハッピーになって勝てばいいのですから。