Railsプロジェクトの作成
それではいよいよ、最初のRailsアプリケーションを作ってみましょう。手元で試してみる場合はあらかじめテストアプリケーションを作成するディレクトリを決めておき、自分の好きな場所にrails new <application-path>
してください。
rails new
の途中、run bundle install
の行で依存するgemを自動的にインストールするため出力が止まるように見えます。焦らずしばらく待ちましょう。
hello-rails
というディレクトリの下に大量のディレクトリとファイルが生成されました。最初からすべての意味を知ろうとすると挫折してしまうので、重要と思われるものだけを抜き出したのが以下の図です。
Gemfile
Gemfile
とGemfile.lock
はBundlerがRubyGemsを管理する時に使われるファイルです(何のことかわからない人は、過去の記事 Bundlerの使い方・Gemfileの書き方 [Ruby] All About を参考にして下さい)。Gemfileの中を覗くと次のようなgemが使われているのがわかります(コメント行は無視しています)。rails
本体のほか、軽量データベースのsqlite3
、CoffeeScriptをRailsで使うためのcoffee-rails
などが、Railsアプリケーションを作成するとデフォルトで使用されます。
このように「Webアプリケーションを作るならこのあたりが必要になるだろう」あるいは「Railsが推奨する技術はコレだよ」というgemたちがあらかじめパッケージに含められているのもRailsの特徴です。
appディレクトリとMVC
appディレクトリ以下はRailsアプリケーションの本体コードが入ります。開発作業をするなかで一番いじることが多いディレクトリです。 また、appの下にcontrollers
、models
、views
というディレクトリが作成され、それぞれの下にはMVCモデルに対応するコードが格納されることになります。
configディレクトリ
config以下は文字通り設定ファイルなどを格納します。application.rb
にはRailsアプリケーション自体の設定値が入り、environments
ディレクトリ以下のdevelopment.rb
とproduction.rb
などはそれぞれ開発環境、本番環境で値を切り替える設定を書きます。
dbディレクトリ
dbディレクトリ以下には現在のデータベーススキーマや、スキーマの変更履歴が「migration」ファイルとして蓄積されていきます。
testディレクトリ
testディレクトリ以下には、Railsアプリケーションのテストコードが入ります。Railsはテストを書くことが強く推奨されているため、今後の連載で扱う機会もあるかもしれません。
最後に次のページでは、このアプリケーションを起動させて、Railsの導入を締めくくりましょう。