防災/災害の種類と対策

3年目を迎える東日本大震災、被災地の今

あの日から3年、被災地以外では、すでに震災は「他人事」になってしまっているように思えます。被災した海岸沿いを、あの後、何度も訪れてきました。大量のがれきこそ姿を消しましたが、そこは誰もいない空間が延々とひろがっているだけで、今もまだ「復興」にはほど遠いのが現状です。「南海トラフ巨大地震」の危機が叫ばれる中、もう一度あの災害がどのようなものだったのか考えてみましょう。

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

史上最大の規模だった東日本大震災

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広大な空き地となってしまった陸前高田

マグニチュード9という史上最大規模の地震だった東日本大震災。戦後の自然災害の中では死者・行方不明者数も2万人を超え、史上最大となりましたが、過去最大の死者・行方不明者が発生したのは1923年の関東大震災の10万5000人という記録が残っています。

東日本大震災ではその被災原因のおよそ9割が津波発生によるもの、揺れそのものによる被害はごくわずかにとどまりました。また、関東大震災では東日本大震災のおよそ5倍の人が亡くなっているわけですが、この多くは家屋の倒壊と火災によるもので、このふたつが地震を原因としているものの、全く違う種類の災害であることを示しています。被災者数の数でこれに続くのが明治三陸地震津波の22000人。昭和三陸地震津波においても3000名を超える死者・行方不明者が発生していることも考えると、必ず津波は同じ場所にやってくるにもかかわらず、なぜ被害を防ぐことができなかったのか、確かめてみなければなりません。


誰もがわかっていたのに、なぜ?

日本が世界有数の地震大国であること、それは誰もが知っていることです。歴史は必ず繰り返す、といいますが、特に自然災害というものは必ず「その場所」に原因が存在します。地震は同じ震源域で一定の期間を置いて繰り返し起きるものなのですから、必ず対策はあるはずなのです。

震災後、大きな被害を受けた言い訳に「想定外」という言葉が繰り返し使われましたが、それは責任ある立場の人が「予想が外れた」「そこまで考えていなかった」という言葉を置き換え、責任回避しようとしただけのことです。災害対策は常に「最悪の状況」を想定してこそ本当に効果を発揮するもの。人はどうしても「嫌なこと」とか「最悪の事態」を考えたがりません。ただ、日本列島全体で「地震被害の可能性」が高まっている現代に生きる日本人ならば、今は全員が真摯に「災害対策」について考え、「最悪の状況」に備えて具体的な行動をする必要があります。


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