新年早々悲しいお知らせ
今回終了するエルパカブックス(電子書籍)
年末、2013年を振り返る記事で2014年はサービスが終了する電子書籍書店が無い事を祈りましたが、2月24日にエルパカブックス(電子書籍)が終了する案内が出ていました。
実は年末の12月26日にお知らせが出ていたのですが、ガイドも気がついたのは1月4日で、ぼーっとネットサーフィンをしていた時でした。電子書籍界隈のメディアでもあまり話題になっておらず、本当にひっそりとしたお知らせでした。エルパカBOOKS(電子書籍)サービス終了のお知らせwww.hmv.co.jp/books/ebook/article/detail/aid/66/otkey/dummy
※1月6日 13時18分にeBookUser様が記事UPしています
購入した電子書籍はどうなるか?
エルパカブックスで購入した電子書籍はサービス終了でどうなるのか気になります。去年終了したRabooとくらべてみましょう。Rabooが終了した時は
- 電子書籍は端末内にダウンロードしてあるものは読み続けることができる
- 間違って端末内のデータを消したり、端末が故障した場合は購入した電子書籍が読めなくなる
- Rabooで購入した10%分の楽天スーパーポイントをユーザーに付与
- koboに移行する場合Rabooで購入した40%分の楽天スーパーポイントを付与
一方、今回エルパカブックス(電子書籍)が終了するにあたっては
- 端末に電子書籍をダウンロードしても閲覧自体ができなくなる
- エルパカブックス(電子書籍)で購入した全額をPontaポイントで返金
電子書籍は何にお金を払っているか?
エルパカブックス(電子書籍)では、お金を払って購入した電子書籍は、サービス終了に伴いPonta提携サービスで利用できるポイントとして還元されることになります。これは「電子書籍が読めなくなる代わりに他のサービスを使ってくださいね」ということであり、電子書籍は本ではなく、あくまでPontaポイントで交換できるサービスの一つなのだと捉えることができます。Rabooでも楽天スーパーポイントで一定額の補填はされましたが、これも「サービス終了で電子書籍が読めなくなることへのお詫び」的な意味合いであり、同じ電子書籍で補填されたわけではありませんでした。
要するに、現在の電子書籍サービスは「サービスが継続する期間に限定した読書権」、つまりは「レンタル料」でお金を取っている、ということです。
サービス終了によって、購入した電子書籍が半永久的に読めない可能性が存在するのであれば、紙の本の価格よりも大幅に安くすべきというのはユーザー視点からすれば至極まっとうな話だと思います。
今回のエルパカブックスの終了により、電子書籍取次や版元も含めて、電子書籍というモノの価値をどう定義するか?が問われているのだと思います。今後、あくまで「レンタル料」として紙の本の購入よりも大幅に安い金額を設定するか、そうでなければ一つのサービスが終了しても他の電子書籍サービスに移行できる仕組みを提供しなければ、ユーザー離れが進む一方になってしまうのではないでしょうか。