ペレットストーブ導入の注意点は?
―― 「いざペレットストーブを使おう」という時に、気をつけることはありますか?快適にペレットストーブを使うためには燃料のペレットの品質に気をつけたい。
実は、アメリカやヨーロッパではペレットの質が5段階に分かれ、ペレットストーブで使用するものの基準が決まっています。しかし日本のペレットには基準がありません。
日本では、ペレットストーブには、木の皮を含まない「ホワイト」という種類が適するのですが、ついつい価格の安い、皮も混じる「全木」や皮主体の「バーク」というペレットを購入してしまう人もいるようです。皮が入ったペレットを使用すると灰が出て故障の原因になってしまいます。
また「ホワイト」と銘打っていても中には皮が混じっているものもあり、もし燃やしてみて詰まったり汚れが出るようであれば、別な「ホワイトペレット」に変えて使用してみてください。
燃料費の目安について
―― 気になる燃料費の目安を教えてください。野坂氏:先ほどお話したように、ペレットストーブの燃料となるペレットは、皮の混じっていない「ホワイト」を使ってください。ホワイトペレットの値段は輸送量も含め、10キログラムで600~700円です(※)。一般的な家庭で1日中稼働すると考えると、約10キログラムのペレットを使用しますが、石油ファンヒーターの灯油代より少し高くなるかもしれません。もし地方に住んでいて、近くにペレット工場などがあり、輸送量がかからなければもう少し安く手に入ります。
ペレットストーブが普及しているヨーロッパでは、日本で言う石油ストーブ感覚でペレットストーブを使っていて、ペレットも安く10キログラムあたり200~250円です。またホームセンターのようなところで売っていたり、配達制度ができています。日本でもそのようなシステムが確立できればさらに燃料費が安くなり、身近な暖房器具になると思います。
(※)送料込み。ホワイトペレットの価格は店舗や国産、外国産の違いによって異なります。
メンテナンス方法、故障時の対応は?
―― メンテナンス方法、故障の頻度などを教えてください。イタリアPIAZZETTA社のペレットストーブを操作する野坂氏。
送風の装置がついていますが、空気穴のつまりは1か月~2か月に一度程度、ブラシで掃除してください。故障の頻度は燃料のペレットの品質次第です。また、ペレットストーブは電気製品なので、その部分の故障はあります。
―― 一般的な電気製品と同じく故障の可能性はあるということですね。故障したらどうしたらよいのでしょうか。
野坂氏:まずはアフターサービスがついている販売店から購入すること。当社は全国に販売店を持っていますが、そこではストーブの販売だけでなく、施工とアフターサービスを行っています。このようなアフターサービスがあるお店で施工してもらうことが大切です。一般の工務店で施工をしてもらう場合は、アフターサービスも含め、しっかり対応しますよ、というところを選んでください。
次のページで東京にショールームをオープンした理由とお勧めのペレットストーブを紹介していただきました。