東京五輪相場はまだ始まったばかり!
東京五輪の開催が決まってから早1ヶ月以上が経過しました。足元の日経平均株価の動きは、開催決定前の1万3860.81円から9月末に向けて1万4817.50円まで買われたあと、10月に入り消費税8%アップ決定をうけて軟化。現時点(10/21)ではまた1万4693.57円まで回復しており、決定前からは6%ほど高い水準です。東京五輪開催による経済効果は、東京オリンピック・パラリンピック委員会の発表によると約3兆円。ただし、潜在的な波及効果を含めると開催までの7年間で100~150兆円にのぼるとも言われます。一時的な株価上昇にとどまらず、過去の五輪開催国で見られたように、来年、再来年に向けての、息の長い上昇相場を期待したいですね。
先進国と新興国では基本的な条件が異なるため、五輪開催が決定した先進国の株価推移を比較。決定から開催までの間に豪州株が約50%、米国株が約210%と大きく上昇。最も直近のロンドン五輪時のイギリス株は、開催決定後の2年間で約25%の上昇を見せています。
五輪相場をリードする業種に投資できるETFって?
ETFで少額資金からアベノリンピクスの波に乗れる!
五輪銘柄として熱い視線を浴びているのは、大成建設や鹿島建設などの大手ゼネコンのほか、資材関連の日本コンクリートや太平洋セメントなど。ショベルなど建設機械を扱う小松製作所やクボタなども注目されています。これら五輪銘柄を含む国内の建設・資材関連銘柄に幅白く投資できるETFに、「NEXT FUNDS建設・資材上場投信<1619>」や「ダイワ 上場投信・TOPIX-17建設・資材<1636>」があります。機械関連に幅広く投資できるのが「NEXT FUNDS機械上場投信<1624>」や「ダイワ 上場投信・TOPIX-17機械<1641>」です。
また、競技施設が集中する東京湾岸エリアの不動産価値は上昇が見込まれており、不動産関連も注目されています。中でもその地域に土地を多く持つ三井不動産、三菱地所、住友不動産などが買われる傾向にあります。主にこれらの銘柄に投資するETFに「NEXT FUNDS不動産上場投信<1633>」や「上場インデックスファンドJリート隔月分配<1345>」があります。これらのETFはいずれも数万~十数万円と少額から購入できます。
五輪開催決定後からの業種別ETF(NEXT FUNDSシリーズと東証電気機器・銀行業株価指数連動型上場投信)とTOPIX型ETF(ダイワ 上場投信-トピックス)の値動き。建設・資材、不動産ETFがリード役であることがわかります
五輪開催の波及効果を含めた全体の波に乗るなら
建設や不動産のように五輪開催による直接的な効果を受ける業種だけでなく、波及効果を受ける業種も多くあります。観光客が増大することは小売業の売り上げアップにつながります。また、夏季に開催されることで日焼け止めなどの需要増加で医薬品業界にも恩恵があるとみられています。ただし業種別ETFは選ぶ業種によって流動性がきわめて乏しいものもありますのでご注意ください。五輪開催による波及効果を含めた全体の波に乗りたいという人には、TOPIX型ETFや日経225型ETFに投資するという方法が良いでしょう。業種別に投資するよりゆるやかな波を期待できます。基本はTOPIX型ETF、プラスアルファ狙いで建設・資材など好きな業種別ETFを加えるスタンスもおすすめです。
ただし、五輪相場は、乗るだけでなく降りることも大切です。五輪相場は遅くとも開催の1、2年前までに終わるといわれていますし、もっと早く終わるケースもあります。マーケットの動向を注視し、くれぐれも売り遅れないよう気を付けたいものですね。
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