ロマンティックなシーンが満載の松本零士さんの奥様の作品
■作品名マキの口笛
■作者
牧美也子
■巻数
全1巻
■おすすめ理由
あまり名前は知られてはいませんが、松本零士さんの奥様です。
1960年から1963年まで「りぼん」連載。
金持ちでゴージャスなバレエ漫画というと、嫌味なように感じるけど
洋館に住んで、ピアノ・バレエ、洋食、女優、外国など
その頃の少女の夢をいっぱい盛り込んだ漫画。
なんせ、マキはお誕生日に真珠を一個買ってもらうという。
20歳になったらそれをつないでネックレスにするって……
どんな大きな真珠なのだ~。20個でネックレス、うひゃ~
当時、まだまだ日本は貧しい暮らしで、
木造の家にやっとテレビがという時代に、このお金持ちっぷり憧れました!
■あらすじ
マキのあこがれの人は女優の谷みゆきさん、ゆうこねえさんと谷みゆきさんは知り合いらしい。
誕生日に真珠を買いに行って偶然出会ったとき、谷さんはマキをやさしく見つめてくれた。
「ああ……あんな人がママだったら」
マキの父親は外交官。マキが産まれしばらくして、父親が事故で死んでしまいます。
母とマキだけになってしまって、そのマキもよちよち歩きの時に、
歩道に飛び出して車にはねられそうになったのを助けるために、
母はバレリーナとしては2度と踊れない傷を負ってしまいます。
残されたみゆきは生活のため女優の道を歩みます。
女優として成功するには子供がいてはダメなので、ゆうこさんの家でマキを育ててもらっています。
けれど、そんなみゆきが白血病に侵されていると……。
みゆきはマキにお母さんと呼ばれたいと願います。
マキとママはしっかり手を取り合います。
ママと一緒にいられる時間は短いけれど、
ママの振付けてくれたバレエを必死でレッスンするマキ。
そんなマキの姿を眺めながら、マキは自分の果たせなかった
立派なバレリーナになると確信したみゆきは、静かに息をひきとります。
ものすごい長編で、親子の愛、バレエへの思いなど、ロマンティックなシーンが満載です。
ものすごく懐かしい、作品です。