2013秋冬JACAニットフェスタ「東京手あみコレクション」が7月23日、下北沢・北沢タウンホールで行われた。
手編み作品をステージ上で発表する本格的なファッションショートしては、今や国内で唯一となった日本アートクラフト協会(略称・JACA、菊地正理事長)が主催するニットフェスタ「東京コレクション」。
今回は「COMPARISON−心地よい刺激」をテーマに、第1部・リメイクファッション、第2部・直線ニット〈真っすぐ編んでお洒落に着よう_〉、第3部・クチュールニットの3部構成で、全作品68点を発表した。
専門学校生の描いたデザイン画コンテストで入選した14点をもとに作品作りを進め、発表した「リメイクニットファッション」。
今回は、毛糸とタオルを組み合わせたリメイクの新提案もあって、奇抜さだけに留まらない鮮度とパワーを感じさせるファッションが登場した。回を重ねチャレンジする毎に、一つの方向性が見えてきた感じだ。
第3部の「クチュールニット」は、プロのニットデザイナーがステージ上で、アイデアと技で競い合う「主戦場」だ。個性のぶつかり合いが花火を散らす。
その点からいえば、第2部の「直線ニット」が最も身近なものとして、一般のニット愛好者にはすんなり受け入れられる内容だったのではないだろうか。
「直線ニット」のサブタイトル〈まっすぐ編んでお洒落に着よう_〉が、今のニットファンの気持ちをわしづかみにするキャッチコピーだ。お洒落で、格好いい作品が連続して登場した。
ベスト、ボレロ、ジャケット、マントなど、ニットのお洒落を演出する名脇役たちがシーズン本番で大活躍することを期待したいものだ。
第3部の「クチュールニット」は、光の虜→暗闇の中で→未来への階段の3景構成で33作品を披露した。
本物の素材と対峙しながら、手づくりの価値を求めて思索する作家たちの創作エネルギーが、それぞれに凝縮した秀作の逸品だ。
なお、2013JACAニットフェスタは、次の1団体と4学校法人が後援、素材発売元8社が協賛して開催した。
【後援】
日本ホビー協会/青山ファッションカレッジ/田中千代ファッションカレッジ/東京モード学院/文化服装学院
【協賛】
クリエイトベル/クロバー/ダイドーインターナショナルパピー事業部/ダイヤ毛糸/内藤商事/野呂栄作/ハマナカ/おぼろタオル
【記事提供元】
洋装産業新聞
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