ハッリ・コスキネン
北欧のプロダクトデザイナー、ハッリ・コスキネンとコラボレーションした商品。


アレッシィといえば、イタリアを代表するテーブルウェアや家庭用品を手がけるメーカー。 金属加工の得意な職人だったジョヴァンニ・アレッシィによって、1921年に創業されました。 その後、息子のカルロ・アレッシィへ受け継がれ、工業デザインを学んだ彼により、アレッシィ社に「デザイン」という概念が生まれます。 カルロが引退直前の1945年にデザインしたティー&コーヒーセット「BOMBE(ボンベ)」は世界的ベストセラーとなり、 ホテルやレストラン、航空機内のファーストクラスなどで広く使われるようになりました (現在も使用されています)。 さらに1950年代にはカルロの弟エットーレが加わり、様々な外部デザイナーとのコラボレーションが 始まりました。この時代の製品は、今でも定番としてロングセラーを誇るものが数多くあります。 1970年代に入り、現社長アルベルトが就任すると、国際舞台で活躍しているデザイナーや建築家との コラボレーションが次々と実現され、アレッシィの名も世界中に知れ渡るようになりました。

イタリアらしいユーモアと洒落っ気を醸しつつ、洗練された機能美を持つアレッシィのデザインは、 今日の日本でも幅広い世代に愛されています。 2010年の新作として発表されたものから、いくつか気になるものをピックアップして ご紹介いたします。

ハッリ・コスキネンやピエール・エルメがコラボ!

ハッリコスキネン
FAT 50×40×H13cm 21,000 5月入荷予定
まず目を奪われたのはこの「箱」。商品名は「FAT」。 デザイナーはフィンランド人のハッリ・コスキネンです。 コスキネンといえば、分厚いガラスに閉じ込められた「ブロック・ランプ」が有名。 MOMAパーマネントデザインとしても選定されています。 この箱は、アレッシィとしては初めての木工製品で、 北欧ならではのフォルムやテクスチュアが特徴的。 トレイにもなるフタが付いた四角い箱で、テーブルセッティングに 必要なものを何でも飲み込んでしまう食いしん坊な箱だから、「FAT」なのだそうです。 両手で抱えられるほどの小回りの利くサイズ。 底の部分には斜めに切り込みが入っているので、手を差し込みやすく持ち運びしやすいように なっています。食器やツールを収納しながら運んで、 例えばパーティーのテーブルにも、ちょっとしたお茶の時間にも、外でピクニックに使っても楽しそうです。 フタをお盆代わりに利用してもいいし、そのまま小さなテーブルとして置いておくにも洒落ています。 中には仕切り板も付いているので、お皿とグラスをきちんと分けて収納することも可能です。 素材は竹材なので、和の畳部屋でも馴染むデザインです。見た目すっきりのなんでもないかたち の中に様々な機能性を盛り込み、控えめで優秀な秘書といった風情です。  

ピエール・エルメとマタリ・クラッセ
The Cake Plate(ケーキ皿) φ30cm H2.5cm 15,750
6月中旬入荷予定


さて、不思議なオブジェのようにも見える上記の製品は、なんと「ケーキ皿」。 カラフルな3つのリングを組み込ませて、皿の大きさを変幻自在にしています。 小さなマカロンなら中央の丸だけ、大人数なら全部はめ込んで大皿にしたり、 時には真ん中だけ穴を開けて花を飾ったり。 パズルのように頭をひねりながら、上に載せるものによって自由に組み合わせを 変えることができます。子供の知育玩具のようでもあります。 3つを重ね合わせると、まるでスポットライトが当たっているように見えるデザインも面白い。 お菓子のためのステージ、といったところでしょうか。 素材はメラミン製なので扱いやすく、端は斜めに面取りがされているので手を差し入れて運びやすく なっています。

こちらの商品を開発したのは、パティシエであるピエール・エルメと デザイナーのマタリ・クラッセ。 エルメといえば「パティスリー界のピカソ」とも称される人物。 回りをあっと驚かせるような斬新で芸術性の高いパティスリーの数々は、 世界中を魅了しています。 マタリはエルメと昔から親交のあるデザイナーで、 エルメはマタリの仕事にいつも関心を寄せていたそうです。 マタリは今回の製品のデザインに関して、自らエルメのアトリエに入り、 パティシエが仕事をする様子を徹底的に研究・分析したとのこと。 さらにアレッシィの現社長であるアルベルト・アレッシィも、 エルメのパティスリー養成コースにプロばかりの中でただ一人の素人として混じり、 パティシエとしての知識と技術を習得したというからすごいです。 (ちゃんと卒業証書まで授与されているのです)。


ピエール・エルメとマタリ・クラッセ
The Cul-de-poule mixing bowl(ミキシングボウル) cl300 φ26cm H11cm 21,000
The Whisk(泡立て器) 33cm 7,350 The Spatula(ヘラ) 30cm 3,750
6月中旬入荷予定


そうしてできあがったのが、上記の調理用具たち。 ステンレススチール製のミキシングボウルは、一部ぽこんと出っ張りがあり、 中を覗くと小さな凹みがあります。 この凹みは小さなボウルの役目を果たすためのもの。 例えばこのミニボウル部分で卵を溶いてから、大きなボウルに混ぜ合わせたり、 素材を少しずつ加えるような作業に使ったり。 通常なら大小2個のボウルが必要なところを、1個で済ますための合理的な機能となっています。 底の部分にはシリコンが付いているので、滑り止めとしても便利です。
泡立て器は、通常の形に花びらのようなパーツを組み合わせ、2通りの使い方を可能にしています。 パーツは付け外しができ、本体が弾力性のあるワイヤーに対して、花びら部分は硬いワイヤーで あることから、クリームやペーストなど濃厚な素材を混ぜ合わせるときに重宝します。 卵白など軽い素材の場合は、花びらを外して使います。
そして一見なんでもないようなヘラ。クリームとオレンジのツートンカラーはデザインとしてだけではなく、 硬いプラスティックと柔らかいシリコンという素材違いでできています。 硬い側は材料をしっかり混ぜ合わせるときに、 柔らかい側は最後にボウルからきれいにすくい取るために。 用途によって、2つの機能を効率よく使い分けられるようになっています。 色を変えているので、一目瞭然なのも便利です。

次ページではスペインのデザイナー、マルティ・ギセの商品をご紹介。