天然素材中心に世界中からコレクション
◆Ullcentrum ・・・スウェーデンのエーランド島のメーカー。ウール、リネン、コットンなど
◆Louet North America・・・リネンとメリノウールの混紡糸
◆Opal Sock Yarn・・・ドイツの毛糸メーカーのブランドで、ソックスヤーン
◆Isager・・・デンマークのデザイナーのブランド名。優しい色合いが魅力
◆Ostergotlands・・・スウェーデンの羊毛紡績工房で、旧式の機械を使って紡績。
◆Twirl・・・よりよい環境から生まれた、その土地でしか出来ない一点ものの毛糸
◆Woolie Batt・・・ブルーフェイスレスターの極細単糸
◆Appleton・・・イギリスで染めたウールの刺繍糸
◆Switch・・・ケース入り輪針セット
◆Peace Fleeceアメリカメイン州のピースフリースのハンドペイント編み針
◆Blacker Yarns・・・イギリス・コーンウォールにある毛糸工場で作られた糸
◆Blue Sky Alpacas・・・毛足が長く、強く、軽く、柔らかいのが特徴
…など。
北欧中心に点在する紡績や工房などを巡り、少量生産で特徴のある毛糸を丹念にコレクションして店頭に飾っている印象だ。
ニットデザイナーが職人に委託生産して出来上がったブランドもある。
複数の国籍をまたぐ開発商品も並ぶ。
国産品は、手紡ぎ糸が5品種ほど。糸のクリエーターが自分の工房で少量生産したものだ。
国産ブランドで唯一並んでいたのが「ダルマ」のレース糸。
このように店頭に並ぶ商品を見て分かる通り、コレクションされた糸素材に拘りのあることが明白だ。天然素材のウールとリネンとコットン、その中でもリネン使いのが際立つ。
それには、「MOORIT」の出自と深い関連がありそう。
二子玉川で創業10年になる、日本で唯一のリネン生地の専門店が「MOORIT」の親会社。
その関係から天然素材に親しみがあり、馴染みやすい一面があるという。しかし、仕入れルートは全く別で、専任バイヤー1人と他に2~3人のスタッフが手分けし、情報をキャッチしたら、直接現地へ出かけていって買い付ける。
「イギリスの地方の村のウールフェスティバルに出かけ、自分の目で確かめて買い付けます。そうしたことの繰り返しで、コレクションの品種を増やしています。
小ロットで買い付け、量産品は扱わないことを前提に、色々な種類の糸をお客さんにお見せすることで喜んでもらっています。それがうちの店の売り」と青木さん。
『身につけて美しい作品』を敢えて提案
今は、そうしてコレクションした毛糸で編んだ手袋や帽子、ソックス、ヘアーバンド、ショール、マフラーなどの小物作品の提案が店頭を飾る。
ワークショップもそれらの品目を中心にスケジュール組みが行われている。
「もっとザックリ糸を使って編み上げるセーターなどの作品をこれから提案します。今店頭に並んでいる提案作品は、どれも初心者にとってはかなり骨の折れるものばかりです。編んで楽しいより、身につけて楽しい、見た目に美しい作品を目指し、もうひと踏ん張りして欲しいと願い、敢えて提案している作品が多いです」。
お客さんの頑張りをバックアップする体制に抜かりはない。
ワークショップとレッスン講座で後押しする仕組みが用意されているからだ。
「皆さん意外に編物をやらいことが分かりました。私達が広めないといけないという、使命感みたいなものを強く感じました」。2012年9月に二子玉川でスタートした毛糸の店「MOORIT」が表舞台の丸の内に移転。
日本はおろか、世界一の超多忙店を取り仕切った3カ月を振り返っての青木さんのコメントは、説得力をともなって伝わってくる実感のこもったメッセージだ。
【店舗情報】
MOORIT(ムーリット) www.moorit.jp
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 4F
TEL:03-6256-0843
営業時間:(月~土)11時~21時、(日・祭)11時~20時