妊娠中の肩こり・腰痛に
妊娠中の肩こり、首こりにシップ薬は?
市販薬の外箱に記載されている医薬品分類を参考に
○第3類医薬品の外用消炎鎮痛剤は、妊娠中の使用もOK■妊娠中も使える製品
サロンパスA、サロンパスローション、アンメルツヨコヨコ、
パテックスうすぴたシップ、腰痛パテックスなど
以上の製品の“使用上の注意”には、妊娠についての記載がありませんが、それは使って良いということです。アレルギー症状に気をつけながら、妊娠中も使用できます。妊娠前に使用経験のある製品をお勧めします。
△第2類医薬品の外用消炎鎮痛剤は、製品により“使用上の注意”が異なる。
■使用前に医師、薬剤師に相談の上、妊娠中でも使用可能な製品
サロンパスEX、バンテリンハップ、アンメルシンなど
■妊娠中は使用できない製品
フェイタスシップ、フェイタス3.5α、パテックスフェルビナスターなど
ただし、これらの製品を妊娠中に使ってしまった場合でも、慌てる必要はありません。心配な方は妊婦健診で相談しましょう。
×第1類医薬品の外用消炎鎮痛剤は、妊娠中に使用できません。
■妊娠中に使えない製品
フェイタスZ、ジクロテクト、ボルタレンACなど
これらの製品は、妊娠中は使いません。特に、妊娠後半期には使用禁止です。もし妊娠初期に、妊娠に気づかずに使ってしまった場合に、慌てる必要はありませんが、心配な方は妊婦検診で相談しましょう。
どうして妊娠中は使えない外用消炎鎮痛剤があるのでしょう?
それは、強力な消炎鎮痛剤を含有し、皮膚からの吸収を高め、シップ特有の臭いがない高性能な製品が開発されたからです。消炎鎮痛剤の重要な働きの一つは、炎症が周囲に広がらないように、血管を収縮させ、炎症物質を閉じ込める事です。これは、江戸の町火消しが、火事の時に周囲の家を壊して、延焼の広がりを防いだ事に似ています。
胎児には、動脈管という命綱のように重要な血管があり、その血管が閉じると心臓が止まります。非常に稀な例ですが、強力な血管収縮作用がある消炎鎮痛剤のインドメタシン、ボルタレンなどを含有した外用消炎鎮痛剤で、不幸にも胎児の心臓が停止した症例が報告され、使用禁止になりました。
妊娠中は使えない製品でも、産後の授乳中には、全ての外用消炎鎮痛剤が使えます。