旧型客車スハフ44形について
館内には、旧型客車スハフ44形25号の姿が見える。9600形と連結していないものの、機関車のすぐ後ろに置いてあると、つながっているように錯覚する。「汽車」の雰囲気が漂い実に好ましい。この客車は、長らく東京・お台場にあった「船の博物館」の展示施設青函連絡船羊蹄丸の船内で展示されていた車両である。羊蹄丸が事情により解体されることになったので、運命を共にするかと懸念されていたが、解体を免れ、「SLキューロク館」に引き取られた。レトロな車内は見学できる。四人掛けボックス席に座れば、昔の汽車旅の感興に浸れる。
その他の展示車両
建物の外側、真岡鉄道の線路脇にも、何両かの展示車両がある。●キハ20形247号ディーゼルカー
全国各地の非電化ローカル線を中心に普通列車用として活躍した。この車両は、関西地区で働いた後、国鉄真岡線にやってきて、JR真岡線が廃止となった1988年まで走った。地元にとっては、馴染のある車両である。
●貨車4両
・ト1形無蓋車:屋根のないトロッコのような貨車。石炭、石灰、砂利などの運搬に用いられた、島根県の一畑電鉄のもの
・ワ11形有蓋車:屋根の付いた箱形の貨車、新潟県の蒲原鉄道で走っていた車両、ヨ8000形車掌車:貨物列車の最後や機関車のすぐ後ろに連結されていた乗務員用の貨車、旧国鉄のもの
・ワフ15形有蓋緩急車:箱型の有蓋車で乗務員室のついた貨車