アメリカのクリスマス商戦が盛り上がれば中国も回復する

中国の景気動向は

中国の景気動向は

今後の成長が期待され、投資家の注目を集める新興国は、どのような状況なのでしょうか。今や世界第2位の経済大国となった中国では、株価がぱっとしない状態です。

「中国は、最大の貿易相手であるヨーロッパの景気が低迷していることから、経済成長が鈍化しました。また、今年2月に不動産に関する引き締め政策が出されたことで、外国人投資家が資金を引きあげ、株価も下落しました」(戸松さん)

中国は、最大の貿易相手であるヨーロッパの景気が低迷していることから、経済成長が鈍化

中国は、最大の貿易相手であるヨーロッパの景気が低迷していることから、経済成長が鈍化
 

中国株は、今後もぱっとしない状態が続くのでしょうか。
「輸入大国でもあるアメリカで消費が回復すると、アメリカに製品を輸出する中国などアジアの国々も潤います。また、中国では、中国政府の政策によって株価が左右される傾向があります。この3月の新政権発足で首相に就任した李克強氏は、経済構造改革の重要性を強調しています。ここから目先は株価が低迷していても、アメリカから製品の注文が入る秋口以降は株価も上昇する可能性があります。株価が下がっている今は、少しずつ買っていく時期ともいえるでしょう」(同)

ASEAN諸国は好調な状態が続く

残りのBRICs、つまりブラジル、ロシア、インドのうち、ブラジルとロシアは豊富な資源を輸出していることから、資源価格が国の経済状況を左右します。
「資源価格は資源需要が旺盛な中国の経済動向の影響を受けます。そのため中国の景気が回復しないと、ブラジルやロシアの景気も株価もぱっとしない可能性があります。一方、インドはブラジルやロシアに比べれば株価は好調ですが、インフレ懸念と政治不信から先行き不透明な状況です。この3カ国は長期的には有望ですが、目先は調整する場面が続く可能性が高いと言えるでしょう」(同)

戸松さんは、こう指摘します。これに対し、ASEAN(東南アジア連合)の国々の経済は好調です。

「ASEAN諸国は、ここ数年、高成長を遂げてきた中国やインドに製品輸出することで成長してきました。また、貿易決済を米ドルで行うドル経済圏であるため、アメリカの量的緩和政策によって資金が流れ込んでいます。しかも、国民1人あたりGDPが3000ドルを超えて1万ドルに達するまでは消費が爆発的に拡大する傾向があり、今ちょうどその段階にある国や、これから3000ドルに達する国も多いことから、今後の成長が期待できるエリアといえるでしょう」(同)

次は日本株の動向について解説します!

監修/戸松信博(オールアバウトマネー・株式ガイド) 取材・文/大山弘子  
イラスト/竹松勇二 パネルデザイン/引間良基


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