シェールガスで産業革命以来の大変革が起きる可能性も!

産業革命以来の大きな変革に

産業革命以来の大きな変革に

注目したい投資先は海外にもあります。その1つが米国の株式です。

「今、世界中が『産業革命以来の大変革を巻き起こす』とまで言われる、非在来型天然ガス資源のシェールガスに注目しています。これは従来のガス田とは異なる、地中奥深くにあるシェール層から採取される天然ガスです。これを採取し、利用することによって世界のエネルギー・バランスとエネルギー戦略が激変すると考えられています。なかでも、2005年から商業生産を開始し、今や世界最大の天然ガス生産国になった米国と関連企業は、今後ますます注目を集めるでしょう」

その米国では、将来的にシェールガスの輸出を始めるとみられています。エネルギー大国としても、シェールガスの採掘技術でも、アメリカが世界一の座に君臨することになるのです。そうなる前に、天然ガスの埋蔵量で世界一のロシアも、何らかの対策措置を講じるでしょう。

「これまでロシアは欧州を中心に石油や天然ガスを輸出していました。ですが、米国が日本などアジアへのシェールガスの輸出を始めるとなれば、ロシアもアジア向けの輸出に力を入れるなど、エネルギー戦略を変える可能性があります。しかも、ロシアは2012年8月にWTO(世界貿易機関)に加盟しています。同国では、旺盛な内需に支えられて経済成長が続いていますが、WTO加盟を機に、成長が加速し、株価も上がる可能性があります」

ロシアの株式も注目したい投資先といえるのです。

シェールガスで注目の投資先が変わる?

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2013年は投資家のリスク許容度が高まる

深野さんは、2013年は昨年や一昨年に比べれば、投資家のリスク許容度が高まり、リスク資産への投資も増えると予想します。

「世界的な金融緩和によって金余りが現象起きているうえ、欧州危機も米国の財政の崖も問題が解決したわけではないものの、事態は収束の方向に向かっていることから、過去数年と比べ世界的にリスク許容度が高まっています」

その中にあって、世界第2位の経済大国でありながら、高成長を続ける中国では、景気は回復に向かうと見られるものの、政治と経済の先行きが不透明なことから、海外の投資家の資金が引き上げたままの状態です。3月に発足する習近平・新政権の舵取りを見極めようとしているのでしょう。

「これまで中国に流れていた海外からの直接、間接の投資資金は、2015年にアセアン共同体が発足し、域内の経済統合が実現する東南アジアに向かっています。共同体の発足は、アセアン全体の成長を促進する可能性があります。その意味では東南アジアも有望な投資先です。ただし、株式は最高値を更新している国も多いことから、様子を見ながら、下がったところで少しずつ投資するのがいいでしょう」

米国株にはETFのほか、ネット証券などを通じて個別株にも投資できます。ロシア株は、ETFや投資信託のほか、一部の証券会社で個別株取引ができます。東南アジア株は、アセアンに投資する投資信託や特定国の株式に投資するETFに投資できるほか、個別株を扱う証券会社もあります。個別株の選択ができるのなら個別株、国全体に投資して値上がり益を狙うならETF、1万円程度から投資したい、あるいはコツコツ積立をしたいのなら投資信託と使い分け、自分にとって投資しやすい方法を選ぶといいでしょう。

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監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) 取材・文/大山弘子  
イラスト/竹松勇二 パネルデザイン/引間良基


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