景気回復が実感できるのはGW以降

景気回復を実感できるのはいつ?

景気回復を実感できるのはいつ?

安倍晋三政権が誕生し、大胆な金融政策と機動的な財政制策、民間投資を喚起する成長戦略を「三本の矢」とする経済対策を打ち出したことで、国内では景気回復への期待が高まっています。この先、国内景気や株価はどうなっていくのでしょうか。

深野康彦さんは「安倍政権が打ち出した政策の効果が、生活実感として感じられるようになるのは、早くてもゴールデンウィーク以降」と説明します。

「財政政策や金融政策は、打ち出されてから経済指標などに効果が表れるまでにはタイムラグがあります。たとえば、金融政策は短くとも半年程度はかかると言われます。景気が回復に向かう可能性は高いと思われますが、それが賃金などに反映されるまでには時間がかかるでしょう。残念ながら今期の春闘には期待できませんが、今年の冬のボーナスは昨年に比べれば少し良くなるかもしれませんよ」(深野さん)

ちなみに、深野さんは「注目したい景気指標」として、所定外労働時間の増減や、トヨタ自動車などの自動車業界での期間従業員の増減をあげます。

undefined実態経済の回復にはタイムラグがある

実態経済の回復にはタイムラグがある


景気指数の動きはundefined

景気動向指数の動きは回復基調


「企業は、多少景気が改善しても、すぐに従業員を増やすことはしません。そのため既存社員の労働時間が増えることになります。これは厚生労働省の毎月勤労統計調査などでわかります。景気が上向いて自動車需要が増えれば、日本を代表する自動車会社であるトヨタ自動車グループなどでの期間従業員の募集も増えるでしょう。こちらは新聞の求人欄などからわかるでしょう。また、高級時計など高額商品の売れ行きの善し悪しも、景気動向を占う指標として有効です」

私たちの生活レベルで景気が改善しているかどうかをチェックするには、これらの指標などに注目するとよさそうです。

7月の参院選がターニングポイントに!?

一方、景気の先行指標とされる株価は、昨年12月半ば以降、好調な状態が続いています。

アベノミクス後の株価は

アベノミクス後の株価は好調


「株価は景気を先取りすると言われますが、株価が上がると人々のメンタル(心理面)も好転し、消費の拡大などにつながる可能性があります」

では、昨年末から続く株価の上昇は、いつまで続くのでしょうか。深野さんは、軽い調整を挟みながらも当面は上昇基調が続く可能性が高いと予想します。

「昨年12月の衆議院選挙では自民党が圧勝したものの、参議院では第二党に留まり、連立を組む公明党と合わせても過半数には届かず、衆議院と参議院で与野党の勢力が異なるねじれ国会が続いています。株価が安倍政権の通信簿だとすれば、7月には参議院選挙を控えていることから、それまでは株価が下がらないよう手を打つでしょう。そのため、短くとも年前半は、上昇基調が続くと見られます」

ただし、参議院選の結果次第では、年後半は波乱含みになるかもしれないとも。加えて、秋には2014年4月からの消費税率引き上げの是非も判断されることになっています。その判断材料になるのが、景気動向です。

「今秋の時点で景気が低迷していると、14年4月の引き上げは見送られる可能性があります。その場合、15年10月に一気に5%引き上げられる可能性もある。そうなると15年夏頃までは駆け込み需要が続くものの、増税後は、その反動で景気が冷え込む恐れがあります。しかも。増税後の反動は、2段階に分けて実施した場合よりも、一気に5%引き上げた場合のほうが大きいものになる可能性があります。そう考えると、日本株は、参議院選挙までは快晴ですが、その後はうっすらと雲が出て、時にはにわか雨か雷雨に見舞われる場面もあるかもしれません」

次ページでは、具体的な投資先を教えてもらいます

監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) 取材・文/大山弘子  
イラスト/竹松勇二 パネルデザイン/引間良基

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