SLの形をした奇抜な駅舎~真岡駅(真岡鉄道、栃木県)
小型蒸気機関車(SL)C12形とC11形の牽引する列車が年間を通して定期的に走る第三セクターの真岡鉄道。その拠点駅ともいえる真岡駅は、SLの基地があるだけあって、実にユニークな風貌だ。つまり、蒸気機関車の円筒形のボイラーをイメージした巨大な駅舎を造ってしまったからだ。もちろん、この駅舎をバックに列車写真を撮るなら、週末のSL運行日に発着する「SLもおか」との組み合わせが最高だ。
なお、真岡駅の空きスペースに、近隣の公園に静態保存されている9600形蒸気機関車や外部から旧型客車などを展示してミュージアムを造る構想があり、実現が期待されている。
山小屋風の駅舎~奥多摩駅(JR青梅線、東京都)
JR中央線立川駅から分岐するJR青梅線は、青梅を経て、終点奥多摩駅に至る。都内に残る多摩川沿いの大自然を手頃に満喫できる場所として、行楽シーズンの週末にもなると多くの人が都内を中心に各所からやってくる。その拠点駅のひとつが奥多摩駅で、山小屋風の駅舎は、周辺によく溶け込んでいる。駅舎内の二階には、ギャラリーと食堂があり、ちょっと一休みするには適当なスペースでもある。
青梅線は、普段は、中央線と同じ形の通勤電車(E233系)が使われている。四扉でオールロングシートの車内は、旅行気分を味わうには適していない。しかし、臨時列車として、旧国鉄型特急電車やお座敷列車を用いた快速電車が、新宿、千葉、川崎方面から運転されることがあるので、車両にこだわるならば、そうした列車を利用するのがおススメである。
ミナト横浜のモダンな地下駅~元町・中華街駅(みなとみらい線、神奈川県)
2004年に開業した新しい路線で、発着する電車は、すべて東急東横線と直通している。地下駅なので駅舎は存在しない。地下駅というと、狭苦しく圧迫感があるものだが、この駅は高い天井のドーム状の広々とした構内で、ヨーロッパの駅を思わせる。
また、観光名所が駅周辺に多数あるので、それらをイラストで壁面に描き、華やかさのある駅となっている。2013年3月には、東横線が副都心線とつながり、すでに副都心線と相互乗り入れしている東武東上線、西武池袋線とも直通運転を開始。ますます多くの人が訪れる駅となる。