地中海リゾート風の垢抜けた駅舎~館山駅(JR内房線、千葉県)
オレンジ色の屋根に白壁、駅前には椰子の並木道と、いかにもスペインやイタリアあたりのリゾート地を彷彿とさせる駅舎がJR館山駅だ。この駅も深谷駅同様、橋上駅で堂々とした造りだ。東口は昔からの商店街があるため、町の風景に溶け込んでいるとは言い難いが、西口は駅前ロータリーを中心として、周辺の建物も駅舎同様、白壁やオレンジの屋根、あるいは同系色の建物が目立つので、調和のとれた垢抜けたリゾート地の玄関口となっている。橋上駅なので、二階が東西の出入り口を結ぶコンコースになっていて、その東端と西端にはベランダがあり、自由に利用できる。とくに西のベランダからは、椰子並木の先に海が一望できるので、列車待ちの時間つぶしにもってこいだ。東口には駅弁屋があり、名物の「くじら弁当」を販売している。数量限定なので、購入はお早めに。
奇怪なスタイルだが、国際デザイン賞を受賞~宝積寺駅(JR東北本線、栃木県)
宇都宮から東北本線(宇都宮線)で二駅目の宝積寺駅。JR烏山線が分岐する駅でもある。この駅も、基本は橋上駅なので、駅舎というよりは、東西を連絡する改札口付きの通路が線路を跨いでいるといった形をとっている。しかし、その入口と天井の形状が実に変わっていて、ある意味奇怪なデザインなのだ。大きく開いたサメの口みたいだ、という人もいる。
デザインしたのは有名なデザイナー隈研吾。駅のみならず、東に隣接する「ちょっ蔵広場」も合わせてデザインし、使われなくなった蔵を再利用して、イベントを行っている。駅周辺の賑わいを取り戻す取り組みとして高く評価される。なお、鉄道関係の国際デザインコンペティションであるブルネル賞の奨励賞を2008年に受賞している。