相続税は、正味財産(純資産)に課税されます。従って、原則として財産額から債務を控除できます。また、亡くなった人(被相続人)の葬式費用は、厳密には債務ではありませんが、死亡(相続開始)に伴い確実にかかる費用であるため、債務控除が認められています。債務・葬式費用には、債務控除できるものとできないものがありますので、確認しておきましょう。

控除できる債務

債務控除できるものとできないものを確認

債務控除できるものとできないものを確認

控除できる債務は、被相続人の債務で相続開始の際、現に存するものです。下記に具体例を挙げました。

■控除できる債務
  • 銀行借入
  • 未払い公共料金(※)
  • 未払い医療費(※)
  • 老人ホームからの請求(※)
  • 公租公課(※)(固定資産税、所得税、住民税、事業税、その他) 
  • 預かり敷金・保証金   など
(※)相続開始後に支払ったものです。ちなみに、相続開始前に支払ったものは、手元現金又は預貯金の減少で既に財産に反映されています。
 

控除できない債務

被相続人の債務であっても、墓所霊びょう等の非課税財産の取得、維持又は管理のために生じた債務は、債務控除できません。お墓をローンで買って、残債がある場合です。

また、被相続人が保証人になっている場合の保証債務は、被相続人の債務ではないため、債務控除できません。しかし、主たる債務者(被相続人が保証してあげている人)が弁済不能の状態にあるため、保証人がその債務を返済しなければならない場合で、かつ、主たる債務者に求償しても返還の見込みがない場合には、主たる債務者が弁済不能の部分の金額は、その保証人の債務として控除できます。

>>次のページでは、控除できる葬式費用を具体的に解説します。