鉄道/鉄道博物館

横浜の新名所「原鉄道模型博物館」(3ページ目)

伝説的な鉄道模型愛好家、原信太郎氏が収集・製作した鉄道模型や鉄道関連収集品を展示する「原鉄道模型博物館」が、2012年7月10日に横浜駅近くの横浜三井ビルディング2階にオープンした。日本と世界各国の膨大な鉄道模型1000両と巨大ジオラマが展示され、鉄道好きはもちろんのことそうでない大人から子供まで幅広く楽しめる空間となっている。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

第三展示室「ヴィンテージ・コレクション」~希少価値のある逸品を展示

切符コレクション

1番切符のコレクションなどを展示

模型と並んで原氏がこだわった「1番切符(開業初日の最初に発券された切符で、0001が印字されている)」のコレクション。東海道新幹線開業初日「ひかり号」の1番切符などを展示。購入時のエピソードの数々もパネルで紹介されている。

第三展示室で目に付く模型としては以下のものがあった。


メルクリンのレアモデル

メルクリン社(ドイツ)のレアな模型

■15セットしか製作されなかったドイツの老舗メルクリン社の鉄道模型

20世紀初頭に鉄道会社の記念品として15セットのみ製作された3両セットの模型。戦災や散逸などで何セット現存しているか不明である。メルクリン社から譲って欲しいと懇願されたと言われる貴重品。


 
モノレール

ヴッパータールの懸垂電車

■ドイツ・ヴッパータール市の懸垂電車(モノレール)の模型

やはり、20世紀初頭にメルクリン社で製作された貴重品。配電盤には脱線したときのショートを防ぐための電球がついている骨董的モデル。1980年代に、原氏は国際電話をかけっぱなしにしてオークションで落札。後に、ヴッパータール市博物館から譲ってほしいとの申し出があったとのこと。

 

ライオネルの模型

ライオネル社(アメリカ)の高価な模型

■アメリカ・ライオネル社の電動模型

原氏が幼少時に祖母から買ってもらった高価なおもちゃ。当時の首相の月給が450円の時代に、なんと495円で購入してもらったという。


 

企画展(開館特別企画)「原信太郎氏の秘宝FS E626展」

E626

イタリアの電気機関車E626の展示

E626形模型

宝飾品のようなE626形模型

FS(イタリア国鉄)のE626形電気機関車の1/32(1番ゲージ用)模型。9000もの多数の部品で組立て、それも模型によくあるハンダ付けは一切なく、全部リベットなどで接合、本物を忠実に縮小しただけといった見事な出来栄えだ。パンタグラフだけで650個の部品から成り、機能的な精密さだけでなく、芸術作品のような美しさとなっている。部屋の中央のケースに入った宝飾品のような模型を、じっくり鑑賞したい。

 

パサージュ(路地)

パサージュ

HOゲージのショーケースが並ぶパサージュ(路地)。気分はさながらウィンドウショッピング

鉄道模型ファンならお馴染のHOゲージ。その膨大なコレクションのショーケースを眺め歩きながら、この博物館最大のウリである「いちばんテツモパーク」に進む。





 


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