1ユーロに対する米ドルのレートで表示

ユーロ/米ドルのレートは、1ユーロに対して何米ドルかという表示の仕方がされます。これは、米ドル/円の取引に馴染んでいる方にとっては、なかなか慣れない部分でしょう。というのも普段、私たちは米ドル/円のレートを見る場合、1米ドル=80円というように、1米ドルに対して何円かというように見ているからです。

ちなみにユーロの対米ドルは、小数点以下6ケタまで表示されています。具体的には、1ユーロ=1.319250米ドルという具合です。

したがって、1ユーロ=1.319250米ドルが1.319230米ドルになれば、ユーロに対して米ドルが上がっている、つまりユーロ安・米ドル高が進んでいることになり、1.319260米ドルになれば、ユーロに対して米ドルが下がっている、つまりユーロ高・米ドル安が進んでいることを意味します。

ちなみに、1999年1月にユーロが誕生した時、一時的にユーロは米ドルに対して大きく売り込まれ、一時は1ユーロ=1米ドルを大きく割り込み、1ユーロ=0.82ドル近辺まで下落しました。

米国とドイツの景況観に注目

ユーロ/米ドルの値動きを左右する要因のうち、最も大きなものは、やはり米国の景況感です。

外国為替レートを動かす要因はさまざまですが、米ドルが絡んでいる取引の場合、やはり米国の経済情勢がレートの形成に大きな影響を及ぼします。

特に米国は、個人消費がGDPの7割を占めていますから、個人消費を左右する雇用情勢が、景気の先行きを占ううえで注目されます。そのため、毎月第一金曜日に発表される「雇用統計」が、市場参加者の間で話題になるのです。

一方、ユーロについては、ユーロ圏のなかで最大の経済大国であるドイツの景況感が、大きく影響します。ドイツの景況感については、民間シンクタンクのIFO経済研究所が発表している「IFO景況感指数」が注目されています。

一時は1ユーロ=1.6ドル台までユーロ高が進みましたが、ギリシャ危機に端を発した欧州債務問題によって、ユーロは大きく売り込まれました。

ユーロは14カ国によって構成されている共通通貨であり、そこから来る矛盾点をなかなか拭い去ることはできません。特に2012年の欧州経済は、大幅なスローダウンを余儀なくされますから、ユーロの売り圧力はどうしても残ります。景況感が改善し、プラス成長に転じるまで、ユーロは不安定な動きになるでしょう。つまり、ユーロ安・米ドル高が進む可能性が高いと思われます。


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