昭和11年に建てられたという賄い付き下宿。いまではこのタイプは希少
区画が小さいままだと、建物が建替えられても雰囲気はあまり変わらない。中野の飲食店街
昔の商店をリフォームした骨董店などが増えている西荻窪。リフォームにもセンスが出る
●豊島区は区の南側の3分の2くらいが被災しており、逆に北側の3分の1はほとんど被害なし。町名でいうと、高松、千川、要町、長崎のあたり。確かに東長崎などには古い家屋をところどころで見かけます。
●現在の練馬区を含む、かつての板橋区も被災の少なかったエリアで大山から小豆沢にかけてが被災、それ以外の地域は無事でした。ただし、当時のこのエリアはさほど人家が多かった地域ではないため、古い住宅があるとすると駅近くの一部だけと思われます。
建替えが進む赤羽台団地に残されていたスターハウス。昭和30年代に建てられたY字型の建物だ
●現在の北区の南半分に当たる滝野川区と現在の荒川区の一部に当たる荒川区では上中里周辺、南千住の北側、南側に被災しなかった地域がありますが、うち、後者は高層マンションを含む再開発が行われ、街並みはすっかり変わってしまいました。
西新井大師周辺も戦火に遭っているが、その後の復興でこの通りのレトロな雰囲気に
京成立石の商店街。闇市のような市場が残っているところは戦後すぐに復興した場所
●江戸川区は荒川を挟んだ平井とその対岸が被災したものの、それ以外は被災しておらず、小岩駅前などには木造住宅が密集したエリアが残されています。ここでは再開発計画が進展しており、古い建物は徐々に減っていくものと思われます。また、江戸川区は東京メトロ東西線、都営新宿線沿線で早くから開発が進んだため、あまり古い建物が多いと言う印象はありません。
以上、ざっと古い建物が残っていそうな可能性のある場所をピックアップしてみました。こうした地域であれば古民家に住む、あるいは下町っぽい雰囲気を楽しみながら住めるかもしれないというわけです。次回は、これらの中からこれから借りる、買うことを考えた場合、どのような場所を選べば良いか、借り方、買い方の注意点などをご紹介していこうと思います。