プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン氏がマルニ木工と作った、『Lightwood チェア』が、ロンドンの「Design Museum」が主催する「Designs of the Year 2012」の家具部門にノミネートされました。ミラノサローネにも出展をして好評を得ています。
木を知り尽くした緻密な技、きめ細やかな配慮など、著名なデザイナーを魅了したマルニ木工のものつくり力をご紹介します。

広島から世界のマルニへ 

マルニ木工(以下マルニ)は、広島・宮島が発祥の地。それまで手工芸であった家具の量産化=『工芸の工業化』を目指した木工家具工場として、昭和の初期に始められた老舗の家具製作会社です。

世界が注目 日本の家具

伝統的な設えの地中海ロイヤルシリーズ。マルニといえば、クラシックスタイルの家具というイメージでした。(画像:マルニ木工)

マルニというと、ガイドが真っ先に思い浮かべるのが『地中海ロイヤルシリーズ』をはじめとした欧風のクラシックスタイルに合う家具。もちろん、そういった家具は今も扱っているのですが、最近のマルニは、ちょっと違うのです。

 


世界が注目 日本の家具

Photography: Yoneo Kawabe今や世界のデザイナーでもある深澤直人氏とは、『HIROSHIMA』『Traditional Series』などで好評を得ている。こちらは、新作のRoundishチェア(画像:マルニ木工)

長年培った技術力を背景に、日本や海外のデザイナーと共同で新たな家具つくりに挑戦。深澤直人氏とは2008年からMARUNI COLLECTIONに取組み『HIROSHIMA』『Roundish』『Traditional Series』を展開しています。

 


『まじめ』さが魅力のものつくり力 

世界が注目 日本の家具

Photography: Nacasa&Partners
ジャスパー・モリソン氏はマルニによる『Lightwood』シリーズのテーブルとチェア。ミラノサローネにも出展しています。(画像:マルニ木工)

ジャスパー・モリソン氏と、マルニを引き合わせたのは、前述の深澤直人氏。お2人とも「スーパーノーマル」展を開催し提唱してきました。ジャスパー・モリソン氏のデザインは、日常生活に溶け込むシンプルさが特徴で、そんな彼を引き付けたのが、マルニのものつくりの、『まじめさ』や『緻密さ』だったそうです。

そして生まれたのが、上の画像の『Lightwood』シリーズのテーブルとチェア。無駄を省いた、シンプルなデザインを表現するには、真摯で妥協を許さないものつくり力が必要だったのでしょうね。

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