輸入車は元気一杯! 国産車は……
今年も日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTYと略)の時期になった。昨今の情勢を反映し、ノミネートされたモデルは国産車・輸入車で傾向が大きく分かれた。輸入車はバリエーションに富み、しかも元気一杯だ。コンパクトカーから本格的なセダンまで、魅力的なモデルが出揃った。
一方日本車を見ると、全く新しいモデルは日産リーフとダイハツ・ミライースのみ。加えて従来モデルを含め、全てエコカーである。以下、11月4日に決まった『10ベストカー』の顔ぶれを紹介してみよう。
世界初の量販EVが本命か?
■トヨタ・プリウスαプリウスの派生モデルながら、発表と同時に大量のバックオーダーを抱えるほどのヒット車となった。ただこれといった新しさやアピール点という意味で弱い。
■日産リーフ
ヨーロッパCOTYやワールドCOTYを受賞。むしろ日本で大賞を取れないと「どうなってるんだ?」ということになりそう。世界初の実用量販電気自動車というバリューは大きい。ちなみにi-MiEVの場合、デビュー年が限定販売という扱いだったのでCOTYの候補となりづらかった。
■ホンダ・フィットシャトル
プリウスαと同じくフィットの派生モデル。10車種に残っただけで十分の成績だと思う。
■マツダ・デミオ
エンジンだけ新しくなった。今までなら10ベストカーに残らない存在だった。しかし新型車が少ない上、選考委員の多くはスカイアクティブエンジンを高く評価。もちろん私も10車種の中の1台として推挙させていただきました。
■ダイハツ・ミライース
安価でいながら超低燃費。リーフと並ぶ新しい価値観を持った日本車である。道具としてのクルマを考えれば、10年に1度あるかないかのインパクトを持つ。高く評価する選考委員も多いだろう。