やっぱり綺麗な有機ELディスプレイ
PS Vitaの映像能力に関しては、その解像度のみならず、有機ELディスプレイも大きな役割を担っている。ソニーは昔、世界初の有機ELテレビ「XEL-1」を発売しているが、その後国内市場から撤退している。当時ソニーが有機ELにかける意気込みはかなりのものがあったが、その思いがこういった形で結実しているのかも知れない。
有機ELディスプレイは応答速度、色再現性に優れる。屋外では視認性が落ちるが、液晶ディスプレイと同様の問題と言える。
色に関しては特に黒色の表現が素晴らしい。また、応答速度の良さはアクションゲームなどで効果を発揮するだろう。
携帯ゲーム機で初となる有機ELディスプレイの搭載は、3DSにおける裸眼3Dディスプレイの搭載に匹敵する英断となるかも知れない。
初代PSから「リッチな映像表現」に拘ってきた、その集大成のハードと言える。
そしておそらくこのディスプレイはゲームだけのものではなく、動画配信なども視野に入っていることだろう。
取りこぼしのない操作環境
前面タッチスクリーンのみならず、背面もマルチタッチに対応している。さらにモーションセンサー、マイク、カメラの搭載。
現在スマートフォンに搭載されているすべての操作系に対応しており、さらにアナログスティックを左右に配置。
現在のゲームで、必要と思われるほぼすべての入力を網羅しているのがPS Vitaだ。
それでいて、ゲーム専用ハードとしてインプットには非常に気を使っている。スマートフォンのように操作性にジレンマを感じることはなさそうだ。
PSPはタッチスクリーンに対応しなかったことが他ハードとの最大の差別化になっていたが、PS Vitaは「取りこぼさないこと」が最大の目的になっているように思える。
「取りこぼさないこと」、それは3G通信の対応でも見て取れる。