水戸岡氏がデザインした駅(1)
古い名駅舎がある一方で、列車デザインで有名な水戸岡氏がデザインした駅も異彩を放っている。地域の特性をうまく取り入れた駅が多い。ターミナル駅や観光地の駅だけでなく、マイナーな駅もデザインしているので、そうした駅を訪ねる旅も個性的でいいのではないだろうか。■鹿児島中央駅(九州新幹線&鹿児島本線&指宿枕崎線・鹿児島県鹿児島市)
言わずと知れた九州新幹線の終着駅。駅正面の階段は映画「ローマの休日」の名場面で登場するスペイン広場の階段をイメージしたものだ。多くの人が行き来するターミナル駅の賑わいの場、出会いの場、語らいの場として利用されることを考慮したようだ。九州新幹線の他、観光列車「はやとの風」「指宿のたまて箱」の起点&終着駅でもある。
鹿児島中央駅から日豊本線普通列車で約40分、特急「きりしま」「はやとの風」で30~35分。人気のローカル線肥薩線の南の始発駅である。駅舎の壁がユニークで、1600本もの竹材で覆われている。古代隼人族が竹細工にすぐれていたという史実に則り、地元の素材を有効に使っている。2004年の九州新幹線新八代~鹿児島中央開業時にリニューアルされた。
人気の観光列車「SL人吉」(熊本~人吉)の終着駅。SL人吉デビューの2009年(肥薩線開業100周年の年でもあった)にリニューアルされた。
茶系をベースに落ち着いた雰囲気を醸し出し、改札口ののれんが人目を惹く。