より実用に徹した現場対応の「グリマルディ」
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円形に近い開口部が、スムーズにペンを出し入れできる秘密
フラップをなくしたり、セミオーダーではなく、標準的な3サイズの既製品にしたり、使用する革の量を減らして軽量化したりと、実用的に仕上げたら、価格も下がったという事のようです。
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ペンが引っ掛かる事なくスムーズに入るのに、内部での遊びは少なく、ペンをしっかりとガードする
万年筆のスムーズな出し入れを実現しているのは、その開口部の形状です。通常、革をトンネル状に縫い付けると、相当キレイに縫われていて半円形、通常は、縫った部分から少し革が浮いて、そこから半円状にループを描いてます。ところが、グリマルディのシリーズでは、このSMTも含め、どれも、半円よりもさらに深い3分の2円くらいになっています。
万年筆は当然円形なので、半円ではかなり太くしないと入りません。グリマルディは、この開口部がかなり円に近いため、最小限のサイズでスムーズにペンが出し入れできるわけです。この縫製は手縫いでしか実現できませんし、相当高い技術が必要ですが、この技術あってこその、使いやすいペンケースなのです。
次のページでは「グリマルディ」のクオリティの高さを証明するディテールを紹介します。