長期に続く生産量拡大
日常生活のありとあらゆるところで銅は使われています。中国経済発展の上で銅は欠かせない重要資源です
非鉄金属総合メジャー化を目指す江西銅業の売上高は2004年の106億元から2011年は1176億元まで、7年間で10倍以上に増大しました。2007年以降からの5年間においても、年平均20%増ペースで規模を拡大させています。2011年第1四半期においても、利益が銅価格下落で減益となった中で、売上高は増大しており、着々と数量ベースでの増大は続いている模様です
2012年の生産計画ですが、陰極銅の生産計画は前年比16%増の109万トンの予定ですが、そのうち自社鉱山銅の産出量は4%増の21万トンに留まる見込みです。2011年の自社鉱山銅は3万トンの増加(+17.4%)でしたが、2012年は8000トンしか増えない見込みです。
短期的には2012年の生産容量拡大ペースもややスローダウンすると見られていますが、まだ開発が進んでいない鉱山が多くあるので、長期的には拡大が続くと思います。国内にも生産準備を整えている鉱山がありますが、同社は海外にも大きな権益を持ちます。2007年に立て続けに大きな買収を発表しており、そのうちペルーの銅鉱山には40%を出資し、アフガニスタンの鉱山へは25%を出資しています。
しかし発表してから正式な買収手続きの完了、その後の環境対策や生産準備には時間がかかり、本格生産にはあと2~3年を要する見込みです。長期的にはこれらが自社鉱山銅の生産比率を大きく高め、粗利益率も改善していくことが期待されます。
参考:中国株二季報2012年秋夏号