階段の上り下りがなく身体が楽なのが魅力!
平屋建て住宅。建物の規模が小さく、建築費用が安く抑えられる傾向がある。近年ハウスメーカーも積極的に商品化に乗り出している。写真はミサワホーム施工
実は、フラットに暮らすことについて、私には実体験があります(といっても父の話ですが)。昨年私の父が亡くなったのですが、父は晩年、足に大きな病気を抱えて過ごしていました。2年前の夏のある日、父は自宅の前アプローチでつまづき、立ち上がれなくなりました。
結局、たまたま通りがかった方が父を立ち上がらせてくれたのですが、転んでから立ち上がり自宅に入るまで40分ほどかかったと言います。ですが、夏の大変暑いさかりで、病身の父にとって少し間違えば大きな事故となるところでした。
建築費が比較的安く、地震にも強い平屋建て
父がつまづいたのはほんの数センチの段差。シニア世代といっても、身体的なレベルは様々で、元気にお過ごしの方も多いのも事実ですが、体の自由が効かなくなったとき、フラットな環境で暮らしができることは大切な要素なのです。そしてそれを実現しやすいのが、平屋建て住宅なのです。平屋建ての内部空間。LDK空間と寝室が隣り合っており、ワンルームのような使い勝手の良さがある。写真はアキュラホームの550万円住宅平屋建てタイプの内部空間
平屋建て住宅の場合は建物の重量が軽く、(あってはならないことですが)仮に倒壊したところで、住人が助かる確率が高いともいえますね。火を使わないオール電化を組み合わせると、より安全性が高まるでしょう。
ところで、平屋建て住宅が注目を集めるようになったのはなぜでしょうか。シニア世代のニーズが根強いのは当然ですが、若い人たちのニーズも高まってます。次のページでは、そのあたりの事情をご紹介します。