平屋/平屋の実例・間取り

シニアだけじゃない 若い世代にも人気の平屋住宅

住宅の最も基本的な形が「平屋建て住宅」だと思います。何より生活動線がフラットになるので、使い勝手が良いのが特徴です。シニア世代からのニーズが根強いのはもちろんですが、最近は若い世代からの注目も高まっています。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

近年、フラットに暮らせる住まい、「平屋建て住宅」について注目が高まっています。リフォームや増改築の世界で「減築」といって、例えば2階建てを平屋建てにするなど、これまでにない興味深い動きが見られるようになりました。こうした動きに刺激を受け、ハウスメーカーがわざわざ平屋建てを商品化する動きも出てきています。

階段の上り下りがなく身体が楽なのが魅力!

平屋建て住宅undefined外観

平屋建て住宅。建物の規模が小さく、建築費用が安く抑えられる傾向がある。近年ハウスメーカーも積極的に商品化に乗り出している。写真はミサワホーム施工

なぜ平屋建てなのか、確認したいと思います。平屋建ての特徴は何と言っても生活動線がフラットであること。上下の動きがないので身体的に楽なのです。上下の動きがないというのは、要するに階段の上り下りがないということです。

実は、フラットに暮らすことについて、私には実体験があります(といっても父の話ですが)。昨年私の父が亡くなったのですが、父は晩年、足に大きな病気を抱えて過ごしていました。2年前の夏のある日、父は自宅の前アプローチでつまづき、立ち上がれなくなりました。

結局、たまたま通りがかった方が父を立ち上がらせてくれたのですが、転んでから立ち上がり自宅に入るまで40分ほどかかったと言います。ですが、夏の大変暑いさかりで、病身の父にとって少し間違えば大きな事故となるところでした。

建築費が比較的安く、地震にも強い平屋建て

父がつまづいたのはほんの数センチの段差。シニア世代といっても、身体的なレベルは様々で、元気にお過ごしの方も多いのも事実ですが、体の自由が効かなくなったとき、フラットな環境で暮らしができることは大切な要素なのです。そしてそれを実現しやすいのが、平屋建て住宅なのです。

平屋建てundefined内部

平屋建ての内部空間。LDK空間と寝室が隣り合っており、ワンルームのような使い勝手の良さがある。写真はアキュラホームの550万円住宅平屋建てタイプの内部空間

このほか、建物の規模が小さく、施工費用が比較的安くすむ、建物の重量が軽いため、大地震などの被害を受けにくい、などがあります。ニュージーランドのクライストチャーチで発生した地震の被害では、レンガ造りなど重い建物が被害になっています。

平屋建て住宅の場合は建物の重量が軽く、(あってはならないことですが)仮に倒壊したところで、住人が助かる確率が高いともいえますね。火を使わないオール電化を組み合わせると、より安全性が高まるでしょう。

ところで、平屋建て住宅が注目を集めるようになったのはなぜでしょうか。シニア世代のニーズが根強いのは当然ですが、若い人たちのニーズも高まってます。次のページでは、そのあたりの事情をご紹介します。
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