NAS(LAN接続HDD)の最新事情
「増設HDDといえばUSB接続の外付けタイプ」が常識だった時代は今や昔。もちろん安価で大容量HDDを増設できるUSB接続タイプは今でも人気だが、最近ではNAS(Network Attached Storage:LAN接続HDD)の人気も上昇している。NASといえば企業情報システムで利用する高額なストレージであった。だが家庭内LANを構築するのが当たり前となったご時世では、特定のPCに増設するUSB接続タイプではほかのPCから利用しにくい。ネットワーク共有という手段もあるが、その場合はホストPCを起動したままにしなければならないからだ。
デジカメ画像や、ハイビジョンビデオカメラで撮影した映像、書類データなど、さまざまなファイルを手軽に共有したいというニーズの高まりを背景に、NASの低価格化と普及が進んでいるというわけだ。500GB程度の容量であれば、1万円前後で購入できるモデルもあり、実に値ごろとなっている。
中心は一般的なデスクトップPCに内蔵されることの多い3.5インチタイプだが、2.5インチタイプの小型モデルも登場している。コストパフォーマンス(単価あたりの容量)が高いのは3.5インチタイプだが、設置面積では2.5インチタイプに分がある。このあたりは好みで選ぶといいだろう。
また、LAN接続だけでなく、USB接続もできるタイプもラインアップされている。こういったモデルは、LAN環境のない場所でも手軽に利用できるためお薦めだ。
いまお薦めのNAS(LAN接続HDD)
■「とにかく大容量!」なら1.5TB内蔵のバッファロー「HD-CE1.5TLU2」USB2.0接続とLAN接続をワンタッチで切り替えられる3.5インチタイプのLAN接続HDD。1.5TBのほか、500GB、1TB、2TBのモデルもラインアップしている。USB接続でターボUSB機能を利用すれば、約40MB/sの高速転送が可能だ。大量データの転送時はUSB接続、通常時はLAN接続といったように使い分けられる。
HD-CE1.5TLU2
■小型軽量でDLNAにも対応する500GBモデル アイ・オー・データ機器「HDLP-G500」
2.5インチHDDを内蔵し、厚さ約26mmのコンパクトボディーを実現した小型LAN接続HDD。USB2.0接続にも対応する。ラインアップは500GBのほか、320GB、250GBもそろえている。
3.5インチタイプに比べてコストパフォーマンスは低いが、ホームネットワーク規格「DLNA(Digital Living Network Alliance)」に対応するのが大きな特徴。DLNA対応のネットワークプレーヤーや薄型テレビなどからHDLP-G500にアクセスし、画像や動画などのコンテンツを再生できるのが魅力だ。
より詳しい選び方は「NAS(LAN接続HDD)選びのポイント」をご覧ください。