前立腺がんの治療法 

手術療法では、点線内を切除する前立腺全摘手術が最も治療効果が高い

手術療法では、点線内を切除する前立腺全摘手術が最も治療効果が高い

前立腺がんの治療法には、無治療経過観察、手術療法、放射線療法、内分泌療法(ホルモン療法)、抗がん剤療法(化学療法)などがあります。

どの治療法を選ぶかは、PSA値やTNM分類、グリーソンスコア、患者さんの年齢、合併症の有無などを考慮した上で、患者さんと相談して決めます。普通は1つの治療法を選択するのではなく、いくつかを組み合わせます。

無治療経過観察

PSA監視療法とも呼ばれる一種の待機療法です。前立腺肥大症の手術で診断された小さながんや、針生検で見つかったものの、特に治療を行わなくても余命に影響がないと判断される場合に選択されます。進行の遅い前立腺がんならではの選択肢です。ただし、1~3月に1度はPSAを測定し、上昇が見られる場合には画像診断や生検を行う必要があります。

手術療法

がんが前立腺の中にとどまっていて、10年以上の余命が期待できるような場合には前立腺全摘出術が最も治療効果が高いと考えられています。

手術では、前立腺や精嚢、膀胱頸部の一部などを摘出して尿道と膀胱をつなぎます。また、リンパ節転移を確認するためにリンパ節を切除します。入院期間は2~4週間で、費用は約30万円です。

放射線療法

手術の場合と同様、がんが前立腺の中にとどまっていて転移していない場合に用いられます。過酷な手術に耐えられない高齢者に対する有効な療法としても選ばれます。体の外から放射線を当てる「外照射法」と、体内に密封された弱い放射線物質を埋め込む「内照射法」(小線源療法)があります。

■外照射法
1日1回、6週間程度、継続的に照射します。1回の照射時間は1~2分。費用は6週間で200~250万円です。

■内照射法(小線源療法)
前立腺にとどまった前立腺がんで、悪性度が低い場合に適応されます。前立腺の大きさによりますが、30本ほど埋め込みます。必要な部位に効率よく照射することができます。費用は約250万円です。

内分泌療法(ホルモン療法)

前立腺がんは男性ホルモンの依存度が高い病気です。つまり、男性ホルモンの分泌や働きを妨げればがんの増殖を抑えることが期待できます。内分泌療法は、この原理を応用したもので、外科的治療と内科的治療があります。

進行、転移期前立腺がんに対して行われますが、薬が効かなくなって再発することもあります。

■外科的治療
前立腺がんを成長させる男性ホルモンを最も多く分泌する精巣を摘出する手術です。入院期間は10日程度。費用は約20万円です。

■内科的治療
ホルモン剤の投与によって男性ホルモンの分泌を抑えることを狙いとする薬物療法です。(1)LH-RH合成剤の注射(2)抗男性ホルモン薬の服用が主な方法です。費用は月6~10万円です。

抗がん剤療法(化学療法)

内分泌療法が効かなかったり、効果が薄れたりしたときに試みられています。最近では有効な薬剤が開発され、広く使用されつつあります。
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