工事の見積り書でよくみかける「一式」表記。そこには工事業者の性格が表れるのです。 |
リフォーム業者の見積り書を見ていると、『一式』という単位がよく出てきます。『一式書き』が多い業者は避けた方がよいとも聞きますが、そもそも『一式』とはどのような意味なのでしょうか?
A:「一般的には項目が多くて記載するのが大変な時に、それらをまとめて提示するときなどに用いられます」
『一式』とは、内訳をそれぞれ細かく表記するのが大変な時に、ひとまとめにする意味で用いられます。リフォームの見積り書において、材料費と工事費をセットにして金額提示する時によく使用されますが、使い方によってはものすごく抽象的な見積り書になってしまうので、トラブルの原因になる時もあります。
「一式」の書き方で業者の性質もチェックできる!?
「一式」という見積り項目は、業者からすれば、あれこれ細かく書かなくても「全部含みます」という意味に使われ、非常に便利な記述方法とも言えます。リフォームの経験が少ない施主にとっても、聞いたことのない部材名称や工事手続きなどをびっしり見積りに記述されると、かえってわかりづらく、混乱を招いてしまうことにもなるため、業者にとっても施主にとっても、ある程度「一式」を使うことで、見積りの手間を簡素化し、リフォームのイメージがわきやすくなるのです。
しかし、この「全部含みます」というニュアンスが曲者で、業者が主張する「全部」と施主が考えている「全部」に大きな差があると、工事完了後「こんなはずじゃなかった!」というトラブルにつながってしまいます。つまりリフォーム見積りの「一式」にもTPOがあって、使うべき箇所とそうでない箇所があるということを知っておく必要があります。
では、どういった時に「一式」は使われるのでしょうか。次のページで「一式」でもOKな場合と、NGな場合についてご紹介します。