生活に合わせて改築しながら120年
前座敷、下座敷、上座敷の3つの座敷はどれも10畳。座敷をぐるりと取り囲むように廊下が配置されています
板間になっている「いろり」。この部分は、解体直前には2つの和室になっていました
色使いや細工にこだわって
青い壁が印象的だった床の間。この色を使っているのはここだけでした
欧米では、部屋の一面だけを別の色にすることもあるようですが、明治時代に建てられた日本の家でも、すでに同じような手法がとられていたわけです。現代に生きる私たちより、明治時代の人のほうが柔軟で斬新な発想を持っていたと言えるかもしれません。
繊細な細工が美しい欄間。このモチーフは建具などにも使われていました
座敷と座敷をつなぐ建具を取り払うと、欄間に目がいきますが、ここに凝った細工を施してあるのです。光を通し、空間の連続性を感じさせる繊細な細工がとても素敵です。
住み続けるために改築を重ねた間取りの移り変わりの説明を受けながら、120年前の生活の様子を想像するのはなかなか楽しいひとときでした。
旧内田家住宅(練馬区立池淵史跡公園内)
住所:東京都練馬区石神井町5-13
交通案内:西武池袋線 石神井公園駅より徒歩約15分、西武新宿線 上井草駅より徒歩約20分
公開時間:9時~18時
※隣接する練馬区立石神井公園ふるさと文化館の休館日(毎週月曜・月曜が祝休日のときは、その直後の祝休日でない日・年末年始・臨時休館日)は公開していません
見学:無料
駐車場:なし