資産運用/資産運用の注意点とリスク

JAL経営破綻で考える!リスク管理を阻む心の弱さ

日本航空株の上場廃止が決定してから、株価は1円という安値をつけました。株をまだ保有していた投資家の多くが損失を被ったことでしょう。しかし、損失を被った原因は、リスク管理を徹底できなかった自分の心の弱さにあるのです。

横山 利香

執筆者:横山 利香

投資をはじめてみようガイド

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日本航空(9205)の上場廃止を目の当たりにして、「やっぱり株って怖い」と思った人も多いかもしれません。しかし、日本航空の経営破綻で、株に投資するすべての人が損をしたわけではありません。日本航空株を持っていた人だけが損をしたのです。

きつい言い方かもしれませんが、リスクを管理できなかった心の弱さが、損失という結果を招いたと言わざるを得ないのです。

大企業だから安心の罠 

日本航空の経営はここ数年、危機的状況にありました。そんな中、世界的な金融危機や新型インフルエンザの流行といった悪材料が重なり、経営悪化はさらに深刻な状況となりました。
企業の業績が良い時も悪い時も、株主としての責任を果たさなければならないのです。

企業の業績が良い時も悪い時も、株主としての責任を果たさなければならないのです。


2009年3月期の連結決算は、二期ぶりの赤字という結果でした。個人的には、赤字の株を買ってはいけないとは思っていません。そうした株ではマネーゲームが繰り広げられ、短期的に儲かることも時にはあるからです。

しかし、そうした投資家に「日本航空株で株主優待をもらおう」とか「大企業だから長期保有で安心」などという考えはないと思ってください。あくまでもマネーゲームの対象でしかないからです。

赤字決算が発表されても、それでも日本航空株を保有し続ける理由は何でしたか?「大企業だし、まさか上場廃止なんて」「これまでも何とかなったんだから大丈夫」と思いませんでしたか?

きつい言い方ですが、こうした思いに何の根拠もありません。心の甘さが損失という結果を招いたと言わざるを得ないでしょう。

次のページでは、リスク管理を阻む心の弱さについてチャートを見ながら考えていきます。
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