WikiScannerとは?
WikiScannerが話題になっています。この頃はニュースでも毎日取り上げられるほどで、かなり有名になってきています。WikiScannerとは何なのか、簡単に説明してから、その後に実際に使ってみましょう!ウィキペディア |
今までも編集をすれば、IPアドレスなどの記録は全て残っていたのですが、「192.168.0.1 による編集」と言われても、さっぱり分からないように、なんとなく匿名性があるように思われていたのです。
しかし、WikiScannerにかかると、どの組織が修正したか、削除したか、がすぐ分かってしまうのです。しかも、どの部分を編集したの分かりやすく表示してくれます。
このようなツールがある事を知っていれば、当然そんなことはしなかったのでしょうけど、時すでに遅し。自社の都合の悪い内容を消していたり、お役所からアダルトゲームの記事を修正していたりと、ニュースのネタになりそうな編集がゾロゾロとでてきてしまったのです。
実際に使ってみよう!
WikiScannerも、当初は英語版だけだったのですが、07年8月にドイツ語版と日本語版が登場しました。簡単にできるとなると、ちょっとあら探しをしたくなるのが、人の悲しいサガ。ニュースのネタになりそうなものを探すのもいいですが、自分の会社でやってみるのも面白いですよ。私もやってみましたが、しっかり編集記録が残っていました。やっている人がいるんです。では、実際に順を追ってやってみましょう。今回は、日本語版ウィキペディアでの不都合な記事の削除が最初に話題となった楽天証券でやってみたいと思います。(順に出てくる画像をクリックすれば、説明どおりに進むようにリンクを張っています。)
1 WikiScanner日本語版
どの組織がウィキペディアを編集しているのか へアクセス!WikiScanner日本語版 |
2 組織名の入力
組織名を英語もしくはローマ字で入力。今回は「rakuten」と入力します。組織名の入力 |
3 組織検索結果
編集の多い順に表示されます。ここではDomainの欄に「rakuten-sec.co.jp」とあるのが証券らしいので、頭にチェックを入れて、ボタンを押します。組織検索結果 |
4 検索結果
「rakuten-sec.co.jp」からの編集記録が表示されました。全部で7件、楽天証券に対する編集が3件あることが分かります。diffの欄の「6507556」をクリックしてみましょう。ウィキスキャナーの検索結果 |
5 編集履歴の確認
システム障害に関する文章が削除されていることが分かります。編集履歴の確認 |
いかがですか。入力する組織名がさえ分かれば、あとは簡単です。大体はドメイン名で検索すれば大丈夫でしょう。
検索例
例えば、アダルトゲーム「ななついろ★ドロップス」の記述を編集していた厚労省の場合は、googleで「厚労省」と入力すれば、HPのTOPアドレスは、「http://www.mhlw.go.jp/」ということが分かります。そこで「mhlw」で検索してみと、一発で出てきます。結果を見ると民主党の長妻議員の項目も修正していることが分かります。もう一つ例をあげると、農水省だとHPのTOPは「http://www.maff.go.jp/」と分かります。そこでWikiScannerに「maff」と入力して検索します。らしいのが上位に4件検索されて出ますが、ドメインがいずれも「maff.go.jp」なので、4件全てにチェックを入れて検索します。「ガンダム」に「北斗の拳」・・・などなど叩かれそうな結果がぼろぼろ出てきます。
個人名まで調査
このWikiScannerで追いかけられるのは、組織名とどこを修正したかまでです。そのさらに先の、誰がそれをやったのかまでは分かりません。しかし、省庁や大企業ではセキュリティー対策の一環として、アクセスのログ(記録)を取っているところがかなり多くあります。先ほどの結果をみてもらえれば分かりますが、編集した時間も記録されていますから、そのログと付き合わせれば、省内や社内の誰がやったかも調べることもできるのです。君子危うきに近寄らず。危ないことはできませんね。だからと言ってマンガ喫茶で、なんて思っていると、利用記録なんていうのが残ってたりするかもしれませんよ・・・。