エンポリオ内観

もう一度、快適さについて考え直してみる

カフェ雑貨写真学芸大学駅前から続く「西口商店街」を抜け、駒沢通りにぶつかってすぐの場所に、2006年6月、イタリア語で「倉庫=たくさんのものが集まる場所」を意味するカフェがオープンしました。 1階と2階がカフェ、3階はレンタルスペース、4階はこのカフェを運営するデザイン会社not for sales Inc.のオフィスです。

このカフェで特に興味をひかれたのは、従来の価格とサービスを問い直そうとする姿勢でした。1階席はノーチャージですが、1席あたりの面積を広くとったソファ席が多くを占める2階席には50円のチャージがかかります。not for salesの横田玲子さんが説明してくれました。

「not for salesは創設メンバー4人で立ち上げた会社で、代表はずっと飲食店のマネジメントに携わってきた人間。もう1人の代表は広告会社で飲食店を担当してきており、その2人がカフェを企画したのですが、『ただカフェを始めればいいのか?』と考えたのです」

安易に従来の価格のしくみを採用するのはつまらないと考えた創設メンバーは、お客さまにとっても自分たちにとっても、もっとフェアなお店は作れないものかと検討。その結果、考え出されたのが50円のチャージや、お店にある販売物が時間の経過とともに割引されていく仕組みでした。

エンポリオ店内写真

お客さまにとってフェアな価格を

エンポリオのスタッフ一般的な飲食店のお料理やドリンクの価格は、原価+場所代+光熱費+人件費その他。

「コーヒーを1杯注文したお客さまは、言わばその『空間代』などが上乗せされた価格を支払うことになりますが、さらにもう1品ご注文いただくと、そこでまた『空間代』を支払うことになりますよね」
と横田さん。

「エンポリオでは最初に50円だけチャージをいただくことにして、メニューの価格には『空間代』を入れないことにしたのです。そうすれば、追加で何品ご注文いただいても、『空間代』は最初の50円だけですから」

なるほど、だから「フェア」というわけですね。また店内の家具や雑貨はすべて販売物ですが、日々使用されるものだからと、時間の経過とともにディスカウントされていきます。けれども、このような工夫をお客さまにご理解いただくのは少し時間がかかるのではないでしょうか?

▼「時間をかけて伝えていきたい」