フランス菓子店「ノリエット」
オーナーパティシエの永井紀之氏 |
フランスの郷土菓子をはじめ、洋菓子ではなく「フランス菓子」にこだわる永井紀之氏。
フランスで1983年~89年の6年間、フランスやスイスの各地で修行され、そこでフランス菓子の技術を学んだだけではなく、精神的なものも培われました。
「日本はなんでもごちゃ混ぜで、常に新しいものを作り過ぎているように感じます。フランスでは隣国に惑わされず自分の国のものを大切にする一本筋が通った物づくりの信念があり、それと同様に変わらないフランス菓子に魅力を感じる。そうしたフランスの精神を大切にしたいからこそ、フランス菓子を作りたいとも思う。」
6年間、フランスの厳しい環境の中で仕事をし、信頼を得ながら紹介により仕事場を転々と渡り歩き、フランスの精神を培われた永井氏。フランス菓子に対する情熱も、こうした経験が基づかれているのでしょう。
フランス菓子作りの基本を大切にされつつも「フランスのそのままの味では、日本人の口には合わない。」という考えのもと、フランスのレシピを研究しつつ少しずつ変化させることで、ノリエットのオリジナルの味わいを作り上げています。 そのためにも「ストイックな研究精神は大切。」
「マニュアルどおりではなく、感覚が大切。感覚をいかに研ぎ澄ませるかが職人にとって大事だと思うよ。」 とおっしゃっていました。
また消費者側も、情報に流されるのではなく、自分の舌の感覚を研ぎ澄ませる必要があるでしょう。
次のページでは「ノリエットのグラスアントルメ」をご紹介します。